100g1000円「本マグロ完全養殖」課題はコスト・餌/5種類/味の違い

意外な魚がいた!

マグロの完全養殖

完全養殖とは、3世代の養殖である。
同じ施設内で受精した卵が成熟し、
また産卵すること。

乱獲により、
クロマグロは激減しており、
諸外国から漁業規制の圧力が強い。

その問題を解決する完全養殖とは?

近大マグロ

1970年 研究開始
1979年 産卵・孵化
2002年 完全養殖成功

産卵・孵化は比較的容易で、
1979年に成功していた。
それから完全養殖マグロが
市場に出たのが2004年。

稚魚の生存率が極端に低く、
産卵成功から32年かかった。

完全養殖成功の後

2004年 初めて市場に出る
2008年 配合飼料の開発
2014年 大量生産開始
2017年 海外輸出

長期化した理由

稚魚がすぐ死ぬ上に
共食いする。

さらに、
マグロは泳ぎ続けることで
エラを通る海水で呼吸する。
泳ぎが止まっても死ぬし、
壁にぶつかっても死ぬ。

これらをクリアするのに
時間がかかった。

蓄養との違い

蓄養では100~500gの幼魚を
海洋で捕獲し、
2~3年かけて50~60kgに
育てて出荷する。

蓄養は完全養殖よりコストが安い。
しかし、
蓄養だと天然資源の保護にならない。

味は?

充分に美味しい。
赤みがトロのようになるので
全身トロともいえる。

天然モノと比べて香りが弱い。
脂がややしつこく口に残り、
身の締りがユルい。
蓄養マグロとは大差ない。

ただし、
天然クロマグロを
食べ慣れている人でなければ
気にならないレベル。

他は?

岡山理科大学、マルハニチロ、
極洋、日本水産などが
完全養殖に成功している。

思ったほど見ない

テレビなどで話題になる割には、
スーパーではまず見かけない。

なぜか?

現在の量産化技術では
まだまだコストがかかるため
価格が高い。
100gで1000円以上するので、
デパ地下の高級鮮魚コーナーで
わずかに売れるだけ。

まだ課題は山積み

現在の完全養殖は
まだ完成とはほど遠い。
蓄養よりはるかにコストがかかる。

稚魚の生存率は3%に過ぎない。
ここが最大の課題であるが、
養殖技術が飛躍的に向上する見込みは
まだない。

日本人1人あたり、
年間30kgの水産物を消費し、
その額は5万円ほどである。

水産物の価格上昇により、
購入額が上昇している。
養殖技術が確立されれば
市場価格が下がるので
購買意欲が上がるだろう。

マグロの種類

ランクは以下の通り。
①本マグロ(クロマグロ)
②南マグロ(インドマグロ)
——-高級の壁——–
③メバチマグロ(関東主流)
④キハダマグロ(関西主流)
——-大衆の壁——–
⑤ビンナガマグロ(トンボマグロ)

①②が高級品種。
①~③は絶滅が危惧されている。
④⑤はたくさんいる。

大きさ

①本マグロ(3m)
②南マグロ(2.5m)
③メバチマグロ(2m)
④キハダマグロ(1.5m)
⑤ビンナガマグロ(1m)

①本マグロ バランス
②南マグロ コッテリ
③メバチマグロ サッパリ
④キハダマグロ アッサリ
⑤ビンナガマグロ チキン

値段もこの順である。

漁獲量

①キハダマグロ 100万トン (55%)
②メバチマグロ 40万トン (25%)
③ビンナガマグロ 25万トン (15%)
④本マグロ 5万トン (3%)
⑤南マグロ 1万トン (1%)

①本マグロ

[海の黒ダイヤ]と呼ばれる。
北半球を回遊している。
旬は冬だが夏でも十分に旨い。

大間の本マグロが有名。
生の天然モノは1尾で100万以上。
一切れ1000円以上。

寿司屋の最高級マグロであり、
スーパーではあまり見かけない。
酸味と旨味のバランスを楽しむ、
クセの強いツウ好みの味。

②南マグロ

築地で[赤いダイヤ]とも呼ばれる。
本マグロに次ぐ高級種。
南半球のマグロなので旬は夏。

水揚げでは焼津が有名。
こちらも流通量が少なく、
スーパーであまり見かけない。

ねっとりした脂と肉厚で強い甘味。
一般人受けする味である。
中トロが最高においしい。
本マグロより美味しいと言う人が多い。

南マグロを本マグロの劣化版だと
思っている人もいるが、
まったくそんなことはない。

③メバチマグロ

関東で好まれる。
流通量が一番多く、
回転寿司でよく見られる。

サッパリしているが、
マグロの味はしっかりある。

④キハダマグロ

関西で好まれる。

メバチより油が少なく、
トロにあたる部分が存在しない。
アッサリして軽い味。
刺身やツナ缶に使われる。

⑤ビンナガマグロ

ツナ缶の原料。
水っぽくて淡白、鶏に近い味。
他のマグロには劣るものの、
旨い魚であることに変わりはない。

脂の多い時期には[ビントロ]と呼ばれ
刺身ですごくおいしい。
ただしトロといっても、
本マグロや南マグロのような
サシが入っているわけではない。

個人的には、ビントロが一番!
安いし、ご飯にもよく合う。



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