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【ランキング】場所/死亡率「世界の8000m峰14座」比較と難易度、ヒマラヤ・カラコルム山脈

ヒマラヤ山脈に9座、カラコルム山脈に5座ある。
死亡率や難易度はどうなっているのか?

  • ①エベレスト(8848m)
  • ②K2(8611m)
  • ③カンチェンジュンガ(8586m)
  • ④ローツェ(8516m)
  • ⑤マカルー(8481m)
  • ⑥チョ・オユー(8188m)
  • ⑦ダウラギリ(8167m)
  • ⑧マナスル(8163m)
  • ⑨ナンガ・パルバット(8126m)
  • ⑩アンナプルナ(8091m)
  • ⑪ガッシャーブルムⅠ峰(8080m)
  • ⑫ブロード・ピーク(8051m)
  • ⑬ガッシャーブルムⅡ峰(8034m)
  • ⑭シシャパンマ(8027m)

一発の雪崩で数十人が死んだりするので
死亡率や登頂率は大きなバラツキがある。

クリックでジャンプ!
エベレストK2カンチェンジュンガローツェ
マカルーチョ・オユーダウラギリマナスル
ナンガ・パルバットアンナプルナ
ガッシャーブルムⅠ峰ブロード・ピーク
ガッシャーブルムⅡ峰シシャパンマ

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1位 エベレスト

  • 高度 8848m
  • 死亡率 3.9%

エベレストは今も成長を続けており、
毎年1mmずつ高くなっている。
頂上付近の平均気温は-36℃と極寒の世界である。

世界一高い山

Cited from “Mount Everest as seen from Drukair2 PLW edit“.

英名「エベレスト」の由来は、
ヒマラヤ山脈2400kmの測量を指揮した人物名である。
1920年代から世界中が挑戦し、1953年に成功した。

  • 中国名 チョモランマ(大地の女神)
  • ネパール名 サガルマータ(世界の頂上)

年間500人が登頂

登山ルートもノウハウも確立されており、
商業登山で400~800万円も出せば、
一般のサラリーマンでも登頂できており、
日本人は毎年10人程度が登頂成功している。

お笑いタレントや成金にありがちな
テレビ撮影やシェルパ頼みの大名行列が横行し、
エベレスト登頂の価値は下がり続けている。

2019年までに1万人ちょっとが登頂成功しているが
5000人ほどはシェルパ(ネパール人登山ガイド)。

大渋滞

Cited from “Traffic Jams on Everest“.

もっとも登頂しやすい時期は「5月下旬」である。
天気予報の精度が向上したことで、
頂上アタックしやすい数日間に200人以上が殺到。

Cited from “‘Traffic Jam’ On Everest“.

そのため、頂上付近のヒラリーステップでは
2.5~4.5時間もの大渋滞が発生することがある。
現在はロープが張り巡らされているものの、
昔は難所であったため、その周辺には
ミイラや体の一部がいくつも落ちている。
それを眺めながら順番待ちするのは
どんな気分であろうか。

あまりにも長い待ち時間で死亡する者もいる。
天候の急変による死者が減ったと同時に、
酸素切れによる高山病、極度の疲労、凍傷などで
待ち時間のあいだに死亡する者が続出している。

ただし地球上でもっとも渋滞が激しい山は、
ネズミーランドのスペースマウンテンだろう。

ゴミ問題

Cited from “David Liaño“.

不要なテントや酸素ボンベ、ガス缶、電池、
缶、ペットボトル、食糧のパックなど……
登山の荷物を少しでも減らしたいとの心理から、
ゴミがベースキャンプやルート中に散乱している。

誰も持ち帰らない

Cited from “Jeff Clapp“.

1人あたり8kgのゴミを持ち帰らないと
1チームで44万円の罰金となる。

しかし、多くは罰金を意に介さないし、
賄賂で切り抜ける者もいる。
ゴミを持ち帰るのも命懸けだからだ。

問題は、ゴミだけではない。

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死体もウンコも

問題は、ゴミだけではない。
もっと強烈なモノがたくさん落ちている。

死体

エベレストでは毎年平均6名ほどが死亡しており、
回収不能な200体ほどの放置遺体がある。
8000m以上にある遺体は、
10人がチカラを合わせて1体しか回収できない。

死者の70%は下山中のものである。
登りは足場が見やすいので着地でミスらないが、
下りは見えにくいのでミスって滑落しやすい。

さらに下りでは酸素切れ・体力切れが待っている。
どんなに気合を入れても、休憩中の
「低体温+極度の疲労⇒猛烈な眠気」に勝てず、
軽くひと眠り……が熟睡してしまい、凍死する。
睡眠中は体温が大きく下がるためだ。

虹の谷

高度8000m以上のデスゾーンには
150体の遺体が野ざらしのまま放置されている。

1体回収するのに数百万円のコストと危険が伴う。
気温が低いうえに砂漠並みに乾燥しており、
細菌が増殖できないためミイラとなる。

登山家の服装は安全のためカラフルであり、
遠くからでも目立つようになっている。
鮮やかな衣装を身に着けた遺体が転がっており、
遺体には名前がつけられ、目印になっている。

デスゾーンで酸素も体力も限界まで消耗する中、
多数の遺体の脇を通り過ぎるのが
いちばん精神にくるらしい。

グリーン・ブーツ

Cited from “Sonal Arora“.

このインド人登山家の遺体は最も有名であり、
かつて「グリーン・ブーツ」と呼ばれた。
(頂上より450m下、④キャンプより250m上)

このブーツに辿りついたということは
「正規ルートを外れていない」との証だった。
(2014年に移動され、埋葬された)

ウンコ

平均気温が低すぎてバクテリアが存在しない。
そのため、ウンコや生ゴミが分解されずに
そのまま残り続けている。

常に死と隣り合わせの状態で、
「エベレストを汚さないように持ち帰ろう」
そんなことを考える人間は、まずいないので
皆が置き土産にしていく。

8kgの置き土産

1シーズンには700~800名ほどが登頂を試み、
下山までの2ヵ月間ウンコを垂れ流し続ける。
1人8kgとして、シーズンごとに6tものウンコが
エベレストに蓄積され続けていく……

ゆえに、
世界一高い山にはウンコの山ができている。

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費用・日数・時期

費用は商業ツアーで700~1000万円が目安。

日数は高度順応などの準備に1ヶ月、
開始から下山まで2ヶ月の計3ヶ月が目安。

多くの登山家によるルート・ノウハウ開発により、
商業登山なら登頂率80%、死亡率1%くらいである。

商業登山

Cited from “Sherpa Hikes from Dughla Towards Lobuche“.

山岳ツアー会社が客を募集して、
シェルパやポーターがサポートする。

費用の内訳

  • 入山料(ネパール側) 110万円
  • ルート使用料 25万円(ロープ・ハシゴ)
  • 一流品の装備・酸素ボンベ 200万円

これらに加え、食料品・燃料その他、
シェルパ(ガイド)代・ポーター(運び屋)代、
旅行会社の手数料などで計800万円前後となる。

時期

4~5月 ◎
6~9月 雨季(×)
10~11月 ○
12~3月 冬季(△)

5月に平均-27℃、風が弱めの台風くらいとなる
数週間がベストシーズンである。

春と秋だけ

雨季は雨と雪で気候が安定しない。

山頂が成層圏に突入しており、
夏にはジェット気流が通過するので
時速320kmの暴風が襲いかかる。
(時速160kmでトラックが横転するレベル)

さらに気温が上昇してクレバスが崩壊し、
雪崩も起きやすいので6月中旬以降はNG。

冬季に登頂できる者は世界トップクラスのみ。

富士山との違い

ベースキャンプ(5364m)から
山頂(8848m)までの比高は3484mである。
富士山(3776m)とほとんど変わらない。

富士山は地上から2日で登れてしまうし、
エベレストはベースキャンプから5日で登れる。

ではなぜ2ヶ月もかかるのか?

富士山は高度順化ナシでも山頂アタックできるが
エベレストは高度順化に日数が必要になる。
ノーマルルートで検証してみよう。

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ノーマルルート

ネパール側のベースキャンプから南東稜を通る
ルートであり、芸人や老人でも登頂できている。

商業登山でのスケジュールをざっくりと示す。

ベースキャンプへ

日本を出発し、ネパールの首都カトマンズへ。

さらにルクラ空港から徒歩で進み、
ベースキャンプに到着する。
日本発から、ここまで10日くらいが目安となる。

①②で高度順応

10日間ほどかけてベースキャンプと①②を
行ったり来たり泊まったりして高度順応する。

その後標高3000m台まで下山して
数日間身体を休めて体力を回復する。

③④で高度順応

今度は②③④を5日間ほど行ったり来たり
泊まったりしてさらなる高度順応をする。

また標高3000m台まで下山して体を休め、
ベースキャンプに戻って待機する。

ベースキャンプ

Cited from “Sagarmatha National Park“.

山頂アタックまでの5日間ずっと、
天候が安定するタイミングを待つ。
日本出発から、ここまで40日くらいが目安。

8000m峰は単に高い場所まで登るだけではない。

入念な高度順応をしなくてはならないので、
ここまでの準備やこれからの登山に
現地人ポーターやシェルパによるガイドが不可欠。
彼らとて長期に渡り命懸けの作業になるので、
何百万円も費用がかかるのである。

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登山開始

高度順応・体力回復・天候待ちが完了したら、
いよいよ5日程度かけて山頂アタックに向かう。

ベースキャンプから山頂までの段階を示す。

キャンプ①へ

ベースキャンプを出発すると、
まずは氷河の割れ目(クレバス)を進む。

Cited from “Mount Everest crevasse ladder crossing“.

氷河は止まって見えるが、常に動いている。
いつ崩落するかわからないために、
事故が多い場所であり、速く抜ける必要がある。

キャンプ②へ

緩やかな雪原を進む。
クレバスの数が少なくなるものの、
規模が大きく、深くなる。

キャンプ③へ

ローツェフェイス(西壁)は
40~50°の氷の斜面を登っていく。
7000mを超えると空気が薄くなる。

スキー場の上級者コースは30~35°であり、
45°はセミプロレベルの傾斜である。

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山頂アタック

エベレストの南側にはローツェとの間に
馬の鞍のような場所(サウスコル)がある。

キャンプ④へ

ローツェフェイスをさらに登ると、
平坦なサウスコルに到着し、キャンプ④を構える。

Cited from “Summit camp Everest“.

ここでアタックするタイミングを計る。

山頂アタック

④からの山頂アタックは高低差1000mを
12~18時間程度で往復する。
ここから酸素ボンベを背負って一気に済ませる。

一気に登って頂上に立ち、同日キャンプ④に戻る。
深夜に出発して、午前中に山頂に立ち、
明るいうちに戻って来なくてはならない。
 ※午後になると天候が崩れやすい

ヒラリーステップ(8760m)

Cited from “Hillary Step near Everest Topcropped1“.

頂上直下に難所の岩場があり、渋滞が発生する。
デスゾーンでは待っているだけで
酸素も体力も消耗していく。
渋滞が原因で死亡する者も増えている。

ヒラリーステップを超えるとなだらかになり、
世界第4位のローツェすらも眼下になる。

山頂

東側を見れば近くにローツェ(4位)、マカルー(5位)、
遥か彼方にカンチェンジュンガ(3位)が見える。

西側を見ればベースキャンプの彼方に
チョ・オユー(6位)が見える。
このエリアには1.3.4.5.6位が集中している。

長く滞在するのは危険なうえ、後ろには長蛇の列……
頂上に滞在できるのは10分ほどである。
(25分滞在して酸素切れになり、死亡した者がいる)

下山では高度順応の必要はないので
2~3日で一気にベースキャンプに戻る。
日本出発から2ヶ月くらいで帰国となる。

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2位 K2

  • 高度 8611m
  • 死亡率 26.5%

日本に例えるならエベレストは富士山、
K2は剱岳のような存在感である。

エベレストが世界一高い山であるのに対し、
K2は「世界一難しい山」といわれる。

世界一難しい山

Cited from “K2, Mount Godwin Austen, Chogori, Savage Mountain“.

カラコルム山脈の最高峰であり、
ヒマラヤ山脈の最高峰エベレストとは
双璧をなす存在である。

あまりにも奥地なので名前すらついておらず、
「カラコルム2号=K2」という記号で表現される。

辿り着くだけで困難

もっとも近い村から80kmも離れており、
バルトロ氷河を1週間かけて歩いてやっと到着。

登山口に到着するのさえ困難なうえ、
せっかく登頂できても下山での滑落の方が多い。
ゆえに、「非情の山」「魔の山」とも呼ばれる。

14座で最も難しい

Cited from “K2 Nordseite“.

不安定な天候と爆風、急峻な岩壁のうえ、
落石や雪崩などの自然現象が襲い掛かる。

地上での暴風(風速20m)が、
ここでは「穏やかな天候」という表現になる。

シェルパがいない

Cited from “Sherpa Hikes from Dughla Towards Lobuche“.

ヒマラヤ山脈にはシェルパ族という山岳民族がおり、
超強力なサポートを受けることができる。
もはやヒマラヤ登山で彼らのサポートなしは
考えられないまでの存在である。

カラコルム山脈にはほどんど人が住んでいないので、
ガイドはいるが、シェルパのような存在がないし、
シェルパを呼ぶのはパキスタン政府が許可しない。

人的な面でも、カラコルム山脈の方が難度が高い。

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3位 カンチェンジュンガ

  • 高度 8586m
    1850年まで世界最高峰とされていた
  • 死亡率 14.1%

壮大な山塊

「偉大な雪の5つの宝庫」というチベット語が
名前の由来である。
西峰(8505m)・中央峰(8478m)・南峰(8476m)を中心に
7000m以上の高峰10座に囲まれている。

信仰の山

Cited from “Kangchenjunga“.

14座の中では一番東側に位置しているため、
ダージリン地方から間近に望むことができる。

そのため、
古くから人々の信仰の対象となっている。
頂上は神聖な地であるために踏むことが許されず、
3m手前で登頂が認められている。
皆、頂上を踏んでいそうな気がするが……

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4位 ローツェ

  • 高度 8516m
    死亡率 2.8%

    エベレストの頂上から縦走で登頂も可能である。
  • ローツェ頂上からエベレスト頂上に
  • 1日で達した人もいる。
  • かなり天候に恵まれないと難しい。

エベレストの副峰

Cited from “Everest Lhotse Gelbes Band“.

エベレストの3km南側にあり、隣り合っている。
「ロー=南、ツェ=峰」というチベット語が
名前の由来となっている。

西壁

エベレスト頂上とつながっているものの、
1125mに及ぶ氷壁を登らなくてはならない。
角度は40~50°、場所によって80°に達する。

南壁

標高差が3300mあり世界屈指の大岩壁である。

2006年に日本隊が冬季で史上初の
南壁登攀を達成したが、体力切れで登頂は断念した。

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5位 マカルー

  • 高度 8481m
  • 死亡率 8.6%
  • 高度5位のマカルーまでをビッグファイブと呼ぶ。
    6位以下は一気に8100~8000m台に頂上が下がる。

ピラミダル

ピラミッドのような四角錐状の山容が特徴であり、
急斜面が多くの登山家を死亡・撤退させている。

すぐ西側にローツェとエベレストが見える。

西壁

西壁は「世界最難関」ともいわれ、
垂直以上の岩壁が続くため、未だに未踏である。
90度どころか、100度110度の傾斜である。

たとえ高度が低かったとしても最高レベルなうえ、
それが高度8000m以上の場所にあるので
低温・低酸素・暴風の中で登らないといけない。

現在でも攻略されておらず、
「ヒマラヤ最大の課題」と呼ばれる。

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6位 チョ・オユー

  • 高度 8188m
  • 死亡率 1.4%

ネパール語「トルコ石の女神」が名前の由来である。

もっとも登りやすい

Cited from “ChoOyu-fromGokyo“.

ノーマルルートであれば、
8000m峰の中で最も登りやすいとされる。

それゆえエベレストの前哨戦によく登られる。
東側にはエベレストとローツェが見える。

でも一般人には難しい

登りやすいとはいえ、世界第6位の高峰である。
入念な高度順応や酸素ボンベだけでなく、
最高レベルの装備が必要なので一般人では厳しい。

登るとしたら公募隊で40歳・400万円・40日が目安。
参加者は40~60歳の経営者や早期リタイヤ者が多い。

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7位 ダウラギリ

  • 高度 8167m
  • 死亡率 15.4%

白い山

Cited from “Dhaulagiri – view from aircraft“.

サンスクリット語で「白い山」という意味
カンチェンジュンガの存在が知られるまでの30年間、
世界一高い山と認識されていた。

東に2峰

山頂から東側を眺めれば隣りにアンナプルナ、
向こう側にマナスルが見える。

南壁

Cited from “Dhaulagiri Peak“.

地上から南壁を眺めると、将棋の駒。

見ての通り世界屈指の難ルートであり、
いまだに成功者がいない。

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8位 マナスル

  • 高度 8163m
  • 死亡率 9.8%

サンスクリット語で「精霊の山」。
日本が世界初登頂した山であり、
タレントのイモトアヤコがテレビ番組で登ったので
日本では知名度が高い山である。

エベレストより易しい

Cited from “Manaslu, from base camp trip“.

マナスル(9.8%)はエベレスト(3.9%)より
死亡率が2倍以上高いものの、難易度は低い。
エベレストで事故が多発するのは、
マナスル頂上よりも高いエリアだからである。

ただし、
雪崩による死亡率はエベレストの数倍とされ、
運が悪いとあっさり死亡する。

エベレストの前にマナスルでトレーニングして
調整する登山家は多い。

西に2峰

山頂から西側を眺めれば、
アンナプルナとダウラギリが見える。

東側を見れば遥か彼方にシシャパンマ。

イモトは接待登山

Cited from “manasulu2013“.

荷物を持ってくれる、料理を作ってくれる、
到着したらもうテント立ててある。
全部、大量のシェルパがやってくれる……

イモトの登頂は一般人からすれば立派だが、
登山家からは高所ハイキングとしか思われず。

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9位 ナンガ・パルバット

  • 高度 8126m
  • 死亡率 20.3%

人喰い山

Cited from “Nanga parbat, fairy medow, Pak by gul791“.

ウルドゥー語で「裸の山」を意味し、
「人喰い山」という異名もある。
「魔の山」「死の山」とも呼ばれる。

1953年の初登頂までに30人以上が死亡するなど、
登山家の死亡率が非常に高かった。

カラコルム山脈の8000m峰4座
(K2・ブロードピーク・ガッシャーブルムⅠⅡ)からは
この山だけかなり離れており、
「孤高の存在」といえる。

南壁

Cited from “Nanga Parbat Rupal Base camp“.

南壁は世界最大の岩壁といわれる。

しかも、この岩壁は標高差4500mにもかかわらず
ナンガ・パルバットの南側には風を遮る山脈がなく、
極寒の風をダイレクトに受ける位置にある。
 ※1970年にメスナー兄弟が制している

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10位 アンナプルナ

  • 高度 8091m
  • 死亡率 31.9%

サンスクリット語で「豊穣の女神」
ヒマラヤの中央50kmに渡って連なる山群である。

1950年、人類が初めて登頂に成功した8000m峰が
このアンナプルナである。

死亡率No.1

アンナプルナは14座でNo.1の死亡率から
「キラーマウンテン(殺人峰)」とも呼ばれる。

では、K2とどちらが難しい山なのか?
K2は520mの標高差と滑落死の多さから、
「K2の方が難しい山」とされる。

アンナプルナの方が死亡率が高いとはいえ
こちらは単独や無酸素の登山者が多いことと
雪崩による不運な死者が多い。

360°高峰に囲まれる

アンナプルナ・ベースキャンプは
Ⅰ峰8091m・Ⅲ峰7555m・南峰7219m・
ガンガプルナ7455m・マチャプチャレ6993mに囲まれる。

ヒマラヤでもっとも壮大な景色を楽しめるため、
エベレスト・ベースキャンプと双璧をなすほど、
人気があるトレッキングコースとなっている。

北壁と南壁

北壁はコース自体の難易度こそ低めだが、
雪崩の危険が「非常に」大きい。
トレッキング者(登山者ではない)が
低地で21名も巻き込まれた例もあるほどの
「雪崩の巣」である。

南壁は氷でできた垂直の断崖絶壁であり、
超スピードで登らないと突風や崩落で滑落する。

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11~14位

11~13位のブロード・ピークとガッシャーブルムⅠ・Ⅱは
K2の近くに集中している。

11位 ガッシャーブルムⅠ峰

Cited from “HiddenPeak“.
  • 高度 8080m
  • 死亡率 8.7%

チベット語でガッシャ(美しい)ブルム(山)、
「美しい山」を意味する。
測量番号はカラコルム(Karakoram)5号であり
かつてはK5と呼ばれた。

ナンガ・パルバット以外のカラコルム8000m峰は、
4座が連なっている。
ガッシャーブルム峰は全部で7座あり、
そのうちⅠとⅡが8,000m峰である。

12位 ブロード・ピーク

Cited from “BroadPeak“.
  • 高度 8051m
  • 死亡率 5.2%


測量番号はK3である。
山頂の幅が1.5kmと広いことから、
「広い頂(Broad Peak)」という名前がついた。

K2とは8kmしか離れていない。

13位 ガッシャーブルムⅡ峰

  • 高度 8.34m
  • 死亡率 2.3%

測量番号は「K4」である。

14位 シシャパンマ

  • 高度 8027m
  • 死亡率 8.3%

チベット語で「牛も羊も死に絶えて、麦も枯れる地方」
チョ・オユーの次に登りやすいとされる。

……が、
14座の中で完全に中国領にある唯一の山であり、
なかなか登山許可が下りない。

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各ランキング

死亡率が高い

  1. アンナプルナ(31.9%)
  2. K2(26.5%)
  3. ナンガ・パルバット(20.3%)

難易度が高い

  1. 魔の山「K2」
  2. 殺人峰「アンナプルナ」
  3. 人喰い山「ナンガ・パルバット」

難易度が低い

  1. チョ・オユー
  2. シシャパンマ
  3. エベレスト(ノーマル)

ただし、
エベレストはノーマルルートでなければ
K2並みに難易度が高い。

死亡率が低い

  1. チョ・オユー(1.4%)
  2. ガッシャーブルムⅡ峰(2.3%)
  3. ローツェ(2.8%)
  4. エベレスト(3.9%)
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2つの山脈に集中

8000mを超える山はすべて
ヒマラヤ山脈とカラコルム山脈にある。

ヒマラヤ山脈

最高峰「エベレスト」は高さ第1位である。
ビッグ5のうち4つがヒマラヤにある。

カラコルム山脈

魔の山「K2」はカラコルム山脈最高峰にして、
エベレスト以外のヒマラヤ8000m峰すべてより高い。
まさに世界の2トップといえる。

人喰い山「ナンガパルバット」は
離れたところにポツンとあり、孤高の存在である。

なぜ集中しているのか?

アフリカ大陸からインドが切り離されて
ユーラシア大陸にぶつかった。

高度8000m以上の地層からアンモナイトや
三葉虫などの化石が見つかっており
4.6億年前は海の底だったことがわかる。

超大陸パンゲア

2.5億年前には世界中の大陸が集合し、
超大陸パンゲアを形成した。

そのパンゲアが分裂する際、
アフリカからインド亜大陸が離れた。
4000万年前にユーラシア大陸に衝突し、
ヒマラヤ・カラコルムが隆起した。

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8000mの世界

気温 地上より50℃低い
酸素 地上の1/3
風速 0~100m/秒

なお普通の人間が活動できる限界が 2000mである。
この高さを超えると高山病になる可能性がでてくる。

デスゾーン

どんなに鍛えてコンディションを整えても、
48時間が限界であり、それ以上は死に直結する。

酸素不足

Cited from “Oxygen for the 2010 Expedition Arrives in Nepal“.

酸素ボンベは1本で5~8時間が目安。
待ち時間で酸素が切れて高山病で死んだ者もいる。
酸素があれば高度6000mと同等になるが、
酸素が切れた途端に8800mになってしまう。
このギャップに人体が耐えられない。

エベレストで遭難した場合、
誰も助けてはくれず、容赦なく見捨てられる。
怪我人に肩を貸すだけで酸素切れや滑落を招き、
命を落としかねない。

人体の限界

7500mあたりからは、呼吸で補充する酸素よりも
身体が消費する方が速いため高所順応が通用しない。

酸素が地上の1/3しかないので呼吸は3倍速くなり、
常に短距離を全力疾走した後のような状態になる。

身体の酸素不足で頭痛や吐き気、食欲不全に加え、
数歩進んだだけで息が切れてしまう。
脳の酸素不足で思考力が低下し、判断が鈍る。

ジェット気流

夏のヒマラヤにはジェット気流が発生する。

高度8000~13000mに吹いており、
風速は50~100mが目安である。
日本では風速54m以上で猛烈な台風と呼ばれ、
樹木や建物が倒れる。

そのため、ジェット気流がそれやすい
5月・9月に登頂成功率が高い。

ヘリの限界

空気の密度が低いとプロペラが機能せず、
通常は4000m、限界は6000mあたりである。

高度6000mからは空気密度が下がり過ぎて
ヘリが飛べず、救助することはできない。

つまり「遭難=死」を意味する。

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真のNo.1

Cited from “Mauna Kea from Mauna Loa Observatory, Hawaii“.

ハワイ諸島の最高峰「マウナ・ケア」。

地上では標高4205mであるものの、
海底からの高さは10203mの海底火山である。
エベレストの8848mよりも1355m高い。

火星最大のオリンポス山(25000m)は
太陽系No.1とされ、しかも独立峰である。
世の中、上には上がいる。

まとめ

エベレスト大渋滞

死亡率=難易度・危険度とは判断できない。
それらの指標は、挑戦する登山者のレベルや
ルートで大きく変わる。
たとえばエベレストの南東(ノーマルルート)は
死亡率が低めないっぽう、南西壁は将棋の駒であり、
挑戦する登山家すらほぼいない。

エベレスト(ノーマルルート)は素人も混ざるが、
K2はエキスパートばかりなので数字の質が違う。
エベレスト組が全員K2に挑戦したら、
死亡率は90%以上になるのではなかろうか。

ちなみに1949年に中国が測量したところ、
アムネマチン(6282m)が9041mだったという。
さすがは、中国4000年の技術である。



  1. 山田 より:

    めちゃくちゃ面白かったです!

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