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【メリットデメリット】3パターン「二世帯住宅とは」完全/部分同居と完全分離型

3つのパターンがある。

①完全同居・②部分同居・③完全分離の
3パターンに分けられる。
どれがいいのか?

どのスタイルを選んでも、
共通のメリット・デメリットは存在する。

またメリットが大きいほど、
デメリットも大きい。

共通のメリット

金銭補助や子供を預ける利便性は大きいが、
精神面のメリットはそれほど大きくない。

金銭面


〇建設費を折り半できる
〇実家なら土地代が不要
〇親世帯から多額の援助
○相続税が優遇されるかも
〇親子のリレーローンを組める
〇共働きしやすい
〇申請・手続きの代行をしてやれる

単世帯の一戸建て建築費は
建物だけで2600万円ほど。
土地も用意しないといけないので、
若い夫婦にはハードルが高い。

二世帯にすると費用はアップするが、
親の土地や援助を使えれば、
一気にハードルが下がる。

利便性


(https://www.pakutaso.comより引用)
○子供を預けやすい
○親の面倒を見やすい
〇塾・習い事はジジババ送迎あり
〇里帰りがラク
〇空き巣や高齢者詐欺に心強い

子供を預けたり送迎を頼めたりするのは
共働き世帯には大きなメリットだ。

精神面


〇様子や気配がすぐわかる
〇孫共有ができる
○子供の情操教育
〇鍵っ子にならない
○近くにいる安心感
〇親がボケにくい

メリット⇒デメリットに

メリットがデメリットに
変換されていく場合も多い。

子供の面倒をみてもらえる
⇒育児に口を出される
⇒教育方針に口を出される
⇒甘やかし過ぎる

土地や金銭の援助を受けられる
⇒立場が弱くなる……など。
建築費のほとんどを出してもらった場合、
なかなか文句を言えず。
いつの間にか「出してやった」的な態度に。

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共通のデメリット

年数がたつにつれて、
小さなことでも徐々に雪だるま式に
ストレスが大きくなってくる。

マグマが溜まって火山が大爆発、
なんてことにならなければいいが……

精神面

×気を使う
×プライバシーの侵害
×夫婦喧嘩がバレバレ
×しつけや教育に口を出してくる
×祖父母が子供を甘やかしてしまう
×孫にお菓子をあげすぎ
×帰りが遅いなど口を出されることも
×音が伝わりやすい

音の問題は、意外と大きい。
小便のジョー…やウンコのブリブリ音、
テレビや洗濯機の音は家族だけなら気にならないが、
親世帯がいるとけっこう気を使う。

金銭面


×親世帯が死んだら無用の長物
×別居になれば二重ローン
×広いので固定資産税が高い

当然だが、
二世帯住宅は売り手も買い手も
つきにくい(後述)。

利便性

×親の早死リスク
×夫の早死リスク
×離婚リスク
×夫の単身赴任リスク
×親のボケリスク
×病気で頻繁に呼び出される

親が死んだら設備二重の
どうしようもない家が残るだけ……

離婚や早期死亡など想定外の事態
めっぽう弱い。
親が想定外に早く死ぬだけでも、
ローン残高が子世帯に襲い掛かってくる。

貸せない売れない

二世帯住宅は貸すにも、売るのも困る。

独身者、子ナシ夫婦、
1人っ子が増えている世の中……
広い家は売れない時代である。

買い手が少ないうえ、
二世帯住宅の中古物件は
ものすごく数が多い。
叩き売りせざるを得ない。

完全・部分同居型だと、
買い手はまずつかない。

完全分離型ならば
買い手がつく場合もあるが、
それでも買い叩かれるであろう。

離婚した場合


同居が原因での離婚は多々ある。
土地と建物の所有権が
単独でないと解決に時間がかかる。

権利関係が複雑なので
財産分与が面倒。
土地が親名義の場合は兄弟姉妹が
複数いると遺産相続でモメる。

「自分たちの分は相当分の現金でよこせ」
「そうでなければ土地は譲らない」
などと言い出しかねない。
最低でも遺書は用意させなければならないし、
できれば生前贈与しておきたい。

支払い途中の離婚

この場合は権利関係が複雑だ。

1階部分を親が、
2階部分を若夫婦がローンを組んでいて、
支払い途中で離婚して奥さんが
「払った分を返せ」と言ってきたら、
もう専門家でないと解決できない。

さらに子供がいれば、
養育費やら親権やら……気が遠くなる。


親権は通常なら母親であるが、
子供が中学生以上とか、
夫の母親が元気だったりすると
どちらに転ぶがわからない。

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①②③固有のメリット・デメリット

金銭や利便性で多数あるメリットなど、
精神的なデメリット1つで吹き飛ぶ

①完全同居型(坪単価60万円)

寝室以外をすべて共用とするスタイル。
(サザエさん・ちびまる子ちゃん一家)
育児介護・留守番・家事の3つを
協力する関係。
共働きだけど経済力がない夫婦ならば、
有力な選択肢といえる。

台所の使い方、トイレ使用中、
風呂の順番、掃除はどっちがする……
水回りはストレスが溜まるので注意。

家事育児でのメリットが大きいとはいえ、
家事育児で忙しいのは我慢できるが、
親世帯とのストレスは我慢できないのが人間だ。

メリット


〇家事を分担できる
〇子育てを一人で頑張らなくていい
○セキュリティに強い
○土地・建築コストを節約できる
○大家族の一体感を味わえる
〇料理を習える
○楽しい大家族、かも

子供からすぐに離れられるのは
子だくさんのママには助かるだろう。

デメリット


なんといっても「嫁姑問題」
さらに、
食事・睡眠・排泄などの本能的な部分や
プライバシーの問題もある。

ライフスタイルが多様化し、
現代人はワガママになっている。
同居のハードルは、昔よりも高い。

精神面

×嫁姑問題が発生しやすい
×食欲、睡眠、排泄、性欲が全公開
×外出で気を使う
×買い物で気を使う
×友人を呼びにくい
×週末でも気が抜けない
×リビングで寝そべれない
×いつも監視されている
×郵便物を全部見られる
×給料がバレバレ
×家事の手抜きもバレバレ
×自由に外出しにくい
×我が家なのに落ち着かない
×休日もノンビリできない
×出かける度に挨拶が必要

ライフスタイル


×キッチンでトラブルが多い
×食べ物の好みが合わない
×朝のトイレ渋滞
×朝も夜も洗面所渋滞
×家事分担どうするか
×生活時間帯のズレ・音
×電気のつけっぱなし
×掃除してもすぐ汚される
×いろんな毛がやたら落ちてる
×風呂にいろんな毛が浮いている
×体を洗う前に湯船につかる父
×ドア開けてウンコする父
×階段にモノを置くお母さん
×実家の両親が近寄れない
×家具の配置を自由に変えにくい
×部屋着でゴミ出しに行けない
×夫婦喧嘩を中途半端に片付けられる
×光熱費は折り半だと子世帯が損
(ずっと家にいるのは親世帯)

たまにはデパ地下の惣菜でワイン……
と思っても、親世帯が和食を好めば
そんなわけにもいかないのである。

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②部分同居型(坪単価85万円)

育児・介護の2つを協力する関係。
バストイレキッチンなどの水回りや、
寝室個室を階で分けるスタイル。

親世帯は1階、子世帯は2階に住むのが一般的。

一見理想的だが、現実は中途半端でしかない。
「完全同居よりマシなだけ」という意見が多く、
ストレス度合いは同居と大差ない。

メリット

○ある程度のプライバシーを確保できる

デメリット

×建築費はそこまで安くない
×親が死んだら無駄な設備
×生活時間帯のズレ・音
×帰宅を気にしないといけない
×玄関が靴で溢れる
×固定資産税が高い
×趣味の合わない家具
×何かと声かけるのが疲れる
×リモコンの位置が変わってる
×思わぬ来客の相手
×出入りの挨拶
×友人を呼びにくい
×来客で気を使う
×パジャマでゴロゴロできない

姑が掃除をしていれば、
嫁だけリビングでテレビを見ながら
ポテチを食って屁をこいている場合ではない。

バス・トイレ・キッチンを分けても
かなり気を使うことに変わりはない。

シミュレーション

「子供が走り回る音がうるさい」
「なんで働かないの?」
「何時に帰るの?」
「何買ったの?」
「お休みの日はどこ行くの?」
「コレ、誰が汚したの?」
「何時に寝たの?」
「昔はこれでよかった」
「一緒に行こうか?」
「カーペット買い替えておいたから」
「卵の賞味期限切れてたわよ?」
「お風呂沸いてるから入ったら?」
「夜中の洗濯機でなかなか寝れない」

ジジババは早寝早起きであるが、
若い夫婦は夜型生活になりがち。

ジジババ「なかなか眠れない……」
夫婦子供「テレビ見にくい……」

③完全分離型(坪単価100万円)

マンションの隣同士のように、
完全に別の世帯として暮らすスタイル。
育児・介護の一部を協力する関係。

建築費はほとんど安くならず、
かえって高くつく場合も。
せいぜい土地代が安くなる程度で
金銭的メリットはほとんどない。

親が死んだら賃貸という手もあるが、
壁一枚で他人が住めば快適さを大きく損ねる。

メリット


○プライバシーを守れる
○土地代の節約
○売却できる場合も
〇子供が泊まりにいける
〇親の病気で対応しやすい
〇何をやっているかお互いわからない

デメリット


×建築コストは、ほぼ2軒分
×壁に耳あり、姑の気配
×余り近いと依存される
×帰りをカーテンの隙間から見られる
×設備でモメる
×土地が狭いと家が超狭くなる
×義母が神出鬼没

完全分離型であれば、
二世帯住宅のデメリットはほとんどない。
……が、メリットもほとんどない。
子供を預けやすさは
近くに住んでいる場合と大差ない。

建築会社に何も言わなかったら
内扉の鍵が親世帯側についていた、
との大失敗談も。

義母「内扉をつけたほうがいいわよね?」
ヨメ「いりません!(一刀両断)」

シミュレーション

「いるの~?(窓から)」
「車、なかったけど……」
「どこ行ってた?」
「昨日誰か来てた?」
「庭に草がボーボー」
「作り過ぎちゃったからw」
「あんまり子供を泣かしちゃダメよ」
「洗濯物取り込んでおいたよ」
「ご飯食べにおいでよ」
「昨日遅かったねw」

10年後……
「お義父さんのキンタマ持ち上げて!」
「その間にお尻拭くから!」

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目安とタイミング

本来なら家を建てられない子世代が
親世代にカネを出してもらうのが
二世帯住宅の基本である。

親世帯の方がメリットが大きく、
子世帯の方がデメリットが大きいからだ。

判断の目安

土地も家も全部親世代持ちなら、
完全同居型もあり。
土地だけなら完全分離型、
資金折り半なら中止……このあたりが
判断の目安になってくるだろう。

ギブ&テイク


子世代は精神面を、親世代は金銭面を
負担するから上手くいくのだ。
カネのない親世帯は、ゴミである。

子育ては親世帯に助けてもらい、
介護・通院は子世帯に助けてもらう。

とはいえ、
「子育て」と「介護」は同列に語れない。
介護の方がはるかにストレスが大きい。
その分を、カネで補うのは当然だ。

親世帯と子世帯の負担額の差は
クソ田舎ならば「1000万円」、
地方都市ならば「2000万円」、
大都市圏ならば「4000万円」が目安だろう。
(土地を出すなら、その評価額を引けばいい)

介護でリフォーム


リフォームしたくなるタイミングは、
介護であることが多い。

足腰が弱くなって段差を超えられなくなる、
車イスになってスロープが必要になる、
介護用の自動昇降ベッドが必要になる……
(とても大きいので部屋を1つ潰すことになる)

そして、
リフォームのタイミングで
親世帯が二世帯住宅を検討し始める。

設備を充実しておく

孫のオムツ交換とジジババのオムツ交換は
ニオイや重労働など次元が違う。

ジジババのオムツ交換では、
家中にウンコのニオイが充満……
自分の服や小さな子供の服を
クソ小便がついた服と一緒に洗いたくない。
洗濯機は2台欲しくなる。
……が水道工事が必要なので後で増設は無理。

二世帯住宅を建てる段階で、
せいぜいバリアフリーしか
考えてなかったことを後悔する。

2つのポイント

見て見ぬフリをする、ルールを決める、
お互いを尊重する……
そんな精神論は一つの歯車が狂っただけで、
すべてが崩壊する。

そんな家庭崩壊を2つのポイントがある。

・子供の教育
・家事の仕方

この2点には決して口を出さない、と
はじめにビシッ!と決めておくことが重要。

子供の面倒は見てほしいが、
「甘やかさないでほしい」
「お菓子をあげ過ぎないで」など

まとめ

東日本大震災では、
二世帯住宅を検討する人が増えたらしい。
「家族のつながり」は強く、温かいからだ。

しかしどんなに仲が良くても、
所詮は他人。
スープの冷めない距離が一番である。

家に、女は2人いらない
うまくいくのは母娘だけ……
姑の協力やアドバイスは、
嫁にとっては「余計なお世話」でしかない。

いろいろあったのよw



  1. 今井 より:

    マンションで、同じフロアを買う・借りるという選択肢もありますね。
    実家がマンションだと、同じフロアに空きが出たところを狙うというケース。
    その間は、近所のアパートに住むことになる。

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