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【12名リンチ殺人】連合赤軍とは?「山岳ベース事件」被害者画像一覧

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なぜ「大量リンチ殺人」に発展したのか?

山岳ベース事件では、わずか2ヶ月のあいだに
29名のメンバーのうち、
12名が惨殺された。

有名な「あさま山荘事件」は、
山岳ベース29名の残党5名
起こした事件である。

イタチの最後っ屁

「あさま山荘事件」は、
テレビカメラの前で派手にドンパチして
目立ったから注目されただけである。

それよりも、山奥でひっそりと行われた
「山岳ベース事件」の方が遥かに重大事件である。

【鉄球失敗?】視聴率90%「あさま山荘事件10日間」人質犯人その後
連合赤軍あさま山荘事件 完全版:日本経済新聞社:朝日新聞社: より引用目的はなんだったのか?1972(昭和47)年2月(軽井沢町)連合赤軍の残党5名が起こした大事件である。警察官2名・民間人1名が射殺され、27人もの重傷...

共産主義から派生した左翼過激派の
集団リンチ殺人事件(1971年末~72年2月)により、
左翼の異常さが国民に明るみとなり、
学生運動が一気に衰退するキッカケとなった。

国際共産主義

ソビエト連邦から世界へ
共産主義を広める革命運動があり、
各国の共産党が共鳴した。
世界的に左翼運動が盛り上がり、
国内でも反権力的な学生運動が盛んだった。

しかし、
ソ連共産党は自国の国づくり優先に方向転換する。
日本の左翼団体である共産党も
それに従いソフト路線になったが……

新左翼の誕生

武力闘争路線をやめて方向転換したことに
不信感・不満を抱いた者たちが発生した。
武力闘争路線を続行し、
新左翼という過激派を結成。

「共産党が革命しないなら、自分たちが!

いくつかの国で多数の集団が、
武力革命を主張するようになる。
そんな過激派集団の中に、
日本赤軍京浜安保共闘があった……

この2つが合体して「連合赤軍」が誕生した。

大学で勧誘・洗脳

テロリストのルーツは大学であることが多い。

彼らのほとんどは高校まで一般家庭で育ち、
普通に真面目な生徒である。

大学で勧誘⇒洗脳⇒狂信化する。
ゆえに、
親から「大学で別人になった」との表現が多い。

ちなみに、
オウム真理教やアル・カイーダなど、
他のテロ組織も同じパターンである。
9.11テロで有名なビン・ラディンだって、
高校までは真面目で優しい普通の生徒だった。

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赤軍派


左翼の学生グループ。
目的は世界同時革命という、
なんだかよくわからないもの。
体育会系のギャング団といった感じ。

資金豊富

銀行強盗などが得意で資金が豊富
M(マフィア)作戦と称して金融機関を次々に襲った。

メンバーが指名手配犯ばかりになり
市街地で活動できなくなったので
山岳地に拠点を作ろうとしていたところ、
革命左派の山岳ベースに合流した。

赤軍の「赤」とは?


共産主義のシンボルカラー
赤色が起源である。(中国やソ連の国旗の赤色)
毛沢東主義(親中・反米)の思想を持っている。

森恒夫(赤軍派リーダー:28歳)


北野高校⇒大阪市立大学(大阪府出身)。
連合赤軍の最高指導者
妄想が激しい性格。

毛沢東主義なのに反スターリン

一般人の感覚では、北朝鮮のように
どちらも反対派を皆殺しにする恐怖政治なので、
両方とも肯定しそうなものだが……
よくわからない主義である。
しかも、途中で毛沢東の一部思想すら批判しだした。
支離滅裂な男である。

ただし、
この頃の左翼過激派は世界同時革命、
毛沢東、スターリンそれぞれに肯定派否定派がおり、
細分化されすぎて、お互い対立し合うという
今のアラブのような状態に陥っていた。

大学時代

赤軍幹部(よど号ハイジャック主犯)の腰巾着となる。
その人物からの評価は、
「優柔不断で疑り深い小物」
「指導者になれる器ではない」

ところが幹部が次々に検挙されて
他に人がいなくなり、獄外赤軍派のトップに。
偶然だが、「森」総理と同じ原理。

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気の小さい男

逮捕されてあっさり自供したり
警察を前に敵前逃亡したりする。

山岳ベースでは
総括を正当化し、集団リンチを推進した。

逮捕後

しばらく黙秘を頑張ったが、
厳しい追及に耐え切れず、
他のメンバーに先立って自供を開始。

事件の1年後に全貌を語る途中で自殺。
裁判や死刑からも逃亡した。
最後の最期まで「弱い男」であった。

永田「森さんだけ死んでズルい!」

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革命左派


赤軍派よりもさらに過激な武闘派集団である。
革命戦士の育成を目的として
山岳ベースを建設して活動していた。
集団主義が強く、例外は許さない。

武器が豊富

鉄砲店を襲っていたので
武器が豊富

革命左派の目的は共産主義化という、
メンバーすらよくわからないものであった。
武闘派集団であるため、
思想団体である赤軍派と違い、
思想が弱い集団である。
そのため、考えがコロコロ変わりやすい。

女性も革命戦士

子供を産む役目も期待されたため
革命左派には女性メンバーも多かった。
ゆえに、気分次第で方向性がコロコロ変わる。

子供はメンバー共通の子として洗脳教育し、
山小屋で革命戦士に育てるという、
恐ろしい計画であった。

金子みちよ(妊娠中に殺害)
「私は革命児を産む」
「立派な戦士を育てる」

永田洋子(革命左派リーダー:27歳)


共立薬科大学卒(東京都出身)。
キレやすく、すぐヒステリーを起こす。

大学時代にマルクス・レーニン主義に出会い、
人生が変わってしまった。
薬剤師として大学病院で働くが、
気性が激しく、職を転々とする。

京浜安保共闘の女3戦士にまで登り詰め、
さらに残り2名を地方に追いやり、
自らが組織を仕切るようになった。

持病持ち

脳腫瘍などの持病を患っており、
精神に異常をきたしていた。

山岳ベースでは自分の指導力不足を
森に補ってもらいながら、総括を主導した。
女性特有のしつこさ、意地の悪さに加えて
冷酷さがあった。

強烈な嫉妬心


彼女の持病の1つにバセドー病があった。
顔はパンパンでギョロッとした目。
病気で顔が膨れていることに、
強いコンプレックスを感じていた。

醜い容姿、子供を産めない体……
他の女性への嫉妬が激しかった。

特に女性への追及は容赦なく、
総括という名のもとに次々処刑した。

投獄後

メンバーを処刑しまくったにもかかわらず、
自分は死刑を恐れて投獄後に精神が崩壊

法廷に出る事を拒み、
全裸になり鉄格子にしがみつき、
脱糞を繰り返す。
糞尿を体になすりつけ、
奇声を発し続けた。
この点は、オウム麻原と共通である。

死刑囚のまま、
2011年2月に65歳で病没。

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赤軍派+革命左派⇒連合赤軍

資金豊富な赤軍派(日本赤軍)
武器が豊富な革命左派(京浜安保共闘)
利害関係が一致し、連合赤軍を結成する。
「銃による権力の殲滅」がモットー。

異なる思想

赤軍派は世界同時革命を、
革命左派は資本主義の共産主義化を目指す。
思想は、異なる……
2つの組織の共通点は、「武闘組織」という点のみ。

しかし、カネと銃……
お互いが足りないモノを持っていた。
そのうえ、
両者とも活動に行き詰っていた……

他党派に遅れをとっていた両者は
この状況を打開するため、手を結ぶことにした。

彼らの目的

表向きは、資本主義からの脱却である。
階級も格差もない社会(共産主義社会)を実現すること。

ブルジョア(資本家)階級の支配を、
自らの力で革命を起こすことによって、
プロレタリア(労働者)階級の平等な社会を実現する。

そのため、
プチブルジョア主義(労働者と資本家の中間層で資本家側の人間)や
ルンペンプロレタリア主義(貧困層であることに疑問を持たない)
を毛嫌いする。

中二病+大人の行動力⇒テロ

1970・80年代にヤンキーが全盛だったように、
この時代は権力に刃向かうことがカッコ良かった。

悪役(警察)を倒したい、ヒーローになりたい、
そんな自分に酔っていたい……
いわゆる、中二病をこじらせただけである。

カストロやチェ・ゲバラのように
社会主義革命を成功させて、
英雄になりたかったのであろう。

ちなみに、
山岳ベースとは秘密基地のようなものである。



とはいえ、
国会がこれでは若者がキレるのも、当然だ。
彼らのチャレンジ精神は応援してあげたい。

ただし、
デモや学生運動くらいは全然OKだが、
死者を出してはいけない

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合流まで

合流前から、赤軍派と革命左派は何度か会議をしていた。
印旛沼事件から榛名ベースに合流するまでを示す。

1971年8月 印旛沼事件

狂気の集団へと変貌したきっかけがこの事件である。
ついに、「殺人」という一線を越えてしまった。

この半年間後に「あさま山荘事件」を起こして
終焉を迎えることになる……

革命左派から脱走者2名

そんな中、
革命左派の小袖ベースから男1名、女1名が脱走。
活動が警察にバレてしまうリスクが大きい。

森恒夫(赤軍派リーダー)
「スパイや離脱者は処刑すべきではないか?」

⑦寺岡亘「やるか?」 永田洋子「うん」
森がボソッと言っただけで、
革命左派は2名の処刑を決定した。

一人目の処刑

脱走女性と女性メンバー2名で飲み会。
睡眠薬入りの酒を飲ませてから絞殺。
印旛沼に埋めた。

運転手役の③小嶋和子はこの件で
精神を病んでしまった。

赤軍派も同じ脱走者問題を抱えていたが、
警察に行かない事を条件に
坂東が脱走者の離脱を認めていた。

森恒夫「アイツら、頭おかしいんとちゃうか……」
本当に殺すのは想定外だったらしい。
……オマエが言ったんだろ。

二人目の処刑

脱走男「小説も書きたいし、大学も行きたい」
その後、射撃訓練中に脱走。
山岳ベースを舞台にした小説を書き始めた。
交際相手の女(⑩大槻節子)が情報を収集し、
「ベース発覚につながる」と言って処刑の提案までした。
……あれ、彼女じゃないの?

⑩大槻節子を含む3名と脱走男で飲み会。
警戒して何も口にしないので、
数人で押さえつけ強引に絞殺した。

その知らせを受けた赤軍派は驚く。
会議の帰りに2人で会話する。

坂東國男(森の右腕)
「本当にスパイだったのか?」
「何をやったんだ?」

森恒夫(赤軍派リーダー)
「(動揺して)またやったのか?」
「アイツらはもはや革命家ではないよ!」

ちなみに坂東國男はこのあと、
山岳ベース事件では総括を積極的かつ冷酷に行い、
あさま山荘事件では「射撃の名手」として
警察官を死傷させまくる、
殺人マシーンになってしまう……

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全体の流れ


榛名山ベース(8名死亡)
⇒迦葉山ベース(3名死亡)
⇒妙義山ベース(1名死亡)
⇒あさま山荘事件(残党5名)という流れである。

そこで行われた所業は、革命とはほど遠いものだった……

幹部の序列


幹部は7名である。

No.1 森恒夫(赤軍派リーダー)
No.2 永田洋子(革命左派リーダー)
No.3 坂口弘(あさま山荘事件総大将)
No.4 ⑦寺岡恒一(処刑)
No.5 坂東國男(あさま山荘事件)
No.6 ⑫山田孝(最後の犠牲者)
No.7 吉野雅邦(あさま山荘事件従犯)

森が最高幹部として独裁的に支配し、
No.2永田とNo.5坂東が両腕として支える形であった。

集まった人数

男性19名+女性10名の計29名

そのうち、12名が殺害
4名が脱走、8名が逮捕、
最後まで残った5名があさま山荘事件を起こす。

【鉄球失敗?】視聴率90%「あさま山荘事件10日間」人質犯人その後
連合赤軍あさま山荘事件 完全版:日本経済新聞社:朝日新聞社: より引用目的はなんだったのか?1972(昭和47)年2月(軽井沢町)連合赤軍の残党5名が起こした大事件である。警察官2名・民間人1名が射殺され、27人もの重傷...
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9~11月

9/11 赤軍派:植垣康博らがナイフをもって交番襲撃
10/25 革命左派が丹沢ベース(神奈川)を放棄、井川ベース(静岡)に移動
11/12 ⑪金子みちよが実家で現金10万円を調達


11/24 榛名湖の温泉旅館跡地の廃材で小屋(榛名ベース)設営

12月 合同軍事訓練(新倉ベース)


この合宿では赤軍派と革命左派の
主導権争いが始まった。

お互いのアラ探しが始まり、
気まずい空気が流れる……

12/2 水筒問題

新倉ベース(山梨)で軍事合同訓練を開始。
革命左派が水筒を持ってこなかったことを、
赤軍派がメンバーが相次いで批判。

森恒夫は主導権争いのために、
水筒問題を利用し部下に指示していたため。

翌日、永田洋子が自己批判をしてこの件は収束する。

12/4 遠山問題


今度は⑤遠山美枝子の指輪を永田洋子が批判。
革命左派も次々に批判する。
永田洋子「革命戦士としての資質に欠ける」

⑤遠山美枝子も負けじと反論する。

革命左派が脱走者2名を
処刑済みであることを伝え、
赤軍派も脱走者には容赦しない方針を告げる、

「山を下りた者は殺す」
詳細は、下記参照。

12/7 共同軍事訓練最終日


全員が感想を言い合う。
森が生い立ちから現在までを語り、
感極まって泣き出した
もらい泣きする者もいた。
坂口弘(No.3)も胸を熱くした。

しかし、
永田洋子と坂東國男は泣いて感動する意味が
よくわからず、困惑

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連合赤軍の誕生(榛名山ベース)

12/20
森が中国の革命戦争史を共産主義化の観点から理論化。
永田が毛沢東思想への理解の深さに感激し、
森を妄信するようになる。

森に対し、
永田「指導者として我々を導いて欲しい」

「森が問題視⇒永田が正当化⇒総括⇒死亡」という、
悪夢の流れが完成した。

12/21 永田洋子「我々になった」
その証として坂東國男(赤軍派)と
革命左派女性が結婚することが決定。

⑨山本順一が独断で妻子を連れて合流。
このときは歓迎されていたが……

12/24
森恒夫は④加藤能敬と③小嶋和子を問題視。
今まで「加藤君」「小嶋さん」と呼んでいたのを
呼び捨てにし始める。

暴力による総括が始まった……

12/26 夜
③小嶋和子が④加藤能敬から「変なことをされる」と報告。
永田は③小嶋にも問題があるとした。
永田「神聖な場所を汚した」
森「殴るか?」

森は学生時代に剣道の試合で気絶し、
目覚めた後に全てを受け入れられる心境
なった経験を思い出す……

森「殴ることは指導である」
殴って気絶させることで、
③小嶋④加藤にも同じ体験をさせたかった。

森「いつやるか?」
永田「今でしょ」
皆で殴ることになった。

寝ていたメンバーは永田に叩き起こされ、
縛られたあげく、全員による殴打が始まった。

③小嶋和子はトイレに行きたいと懇願。
聞き入れられずにそのまま排泄させられた。

12/27
殴っても気絶しなかったので、
「総括ができていない」と一方的に決めつけ。
2人に食事を与えないことを決定した。

加藤を殴る際、①尾崎が余計な一言を言い、
とばっちりで総括要求される。

12/29 決闘
①尾崎と警官役(坂口弘)で決闘をさせる。
①尾崎が一方的に殴られる展開となる。

12/30
新倉ベースにいる赤軍派が
次々に到着し全員が揃っていく。
翌日、ついに初の死者が発生する……

12人ものリンチ殺人事件

わずか2ヶ月の間に、
12人がリンチ殺人された。

時系列

1971年12/31 ①尾崎充男(革命左派:22歳)死亡

1972年1月
1/1 ②進藤隆三郎(赤軍派:21歳)死亡
③小嶋和子(革命左派:22歳)死亡
1/4 ④加藤能敬(革命左派:22歳)死亡
1/7 ⑤遠山美枝子(赤軍派:25歳)死亡
1/9 ⑥行方正時(赤軍派:25歳)死亡
1/17 ⑦寺岡恒一(革命左派:24歳)死亡
1/19 ⑧山崎順(赤軍派:21歳)死亡
1/30 ⑨山本順一(革命左派:28歳)死亡
⑩大槻節子(革命左派:23歳)死亡
2/4 ⑪金子みちよ(革命左派:24歳)死亡

2/5 森・永田が資金調達のため下山

2/12 ⑫山田孝(赤軍派:27歳)死亡

2/17 森・永田が逮捕される

2/19 あさま山荘事件
警察に追われた連合赤軍の残党5名が
あさま山荘に逃げ込み事件を起こす。

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①尾崎充男(革命左派:22歳)


岡山県出身⇒東京水産大学。
最初の犠牲者である。

12/27 とばっちり

もともとは④加藤の総括中であった。

しかし④加藤を殴る際に、
①尾崎が「以前オレをプチブル主義者と呼んだな!」と、
余計なひと言を発してしまった。
(直訳:オレを資本家側の人間と呼んだな!)

森「援助ではなく個人的な恨みで殴るのか!」
今度は①尾崎が総括要求されてしまった。

完全にとばっちりである。

12/29 決闘

自分の考えを持たず、
有利な方に追従する性格(日和見主義)を森は問題視。
(「日和る」など、略語になるほど不名誉なこと)

①尾崎と警官役(坂口)で決闘させる。
決闘終了後に、森に媚びる姿を永田が問題視。
永田「甘えるな!」

血を拭くために⑩大槻節子に
「チリ紙をとって」と言ったのを問題視され、
指導部全員に殴られる。

12/31 森「え、死んだ?」

総括中に「すいとん、すいとん……」と
呟いたのを森に問題視される。

顔を殴っても④加藤能敬が気絶しなかった前例から、
①尾崎に対しては、腹を殴ることにする。
それでも気絶しなかったので、
森に批判された。

永田
「ここで終わったら過ちを繰り返すだけ!」
「自覚ができるまで外の木に縛りつけなさい!」

-15℃の中、
木に縛り付けられて凍死。

森「え、死んだ?」
これだけのことをやっておいて、
死ぬのは想定外だったらしい……

「敗北死」という概念の誕生

ついに死者が出てしまった。

森が開き直る
「共産化しようとしなかったのが原因」
「精神が敗北したから肉体が死んだ」
「本気で革命戦士になろうとすれば死ぬはずがない」
「総括できなかったところの敗北死
永田
「革命戦士の自覚があれば死ぬはずがない」

リンチ殺人を「敗北死」と表現することにより、
死んだ者に責任を転換した。

死亡したのは本人の責任……
この謎理論が発生したことにより、
集団リンチに歯止めが利かなくなる。

意識高い系過激派集団が、
狂信集団に変わった瞬間であった。

④加藤・③小嶋も屋外へ

①尾崎充男の死を④加藤能敬と③小嶋和子
知らせるべきではない、と永田が提案。
二人は屋外の木に縛り付けられた。

いっぽう、
夜の全体会議では①尾崎の敗北死が報告された。

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②進藤隆三郎(赤軍派:21歳)


福島県出身⇒日仏学院。
坂東の部下としてM作戦に参加。

ハンサムであったため、
女性を勧誘する役割を担ったが、
女癖の悪さを森は毛嫌いしていた。
今で言う、チャラ男か。

1/1 坂東「逃げようとしている……」

縛られたメンバーや戸口ばかり気にかける②進藤を、
森が問題視する。

以前、同棲していた元芸者の女が逮捕され、
メンバーの事をペラペラ自供されたことがある。
その責任を問われて総括される。

森「ルンペンプロレタリア主義的な
無政府的体質からの脱却ができておらん!」
(直訳:反革命組織の思考が抜け切れていない)


縛られて殴られる間に、
②進藤「なんでこんなことが必要なんだ?」
と反論。

森「何故こうされているのか考えろ!」と
意味不明な回答。

反論により、
集団リンチがさらに激しくなる。

死亡

肋骨が6本折れ、
肝臓が破裂し胆汁がブチ撒かれ
腹が緑色に変色した。

外に縛られ、「もうダメだー!」と
絶叫して死亡した。
森はこの言葉を
「革命戦士になる気力すらない……」と評価。

⑫山田孝が殴打をやめる提案をする。
「死を突きつけても革命戦士になれない」
「考えて欲しい」

「これからは腹はやめよう
……いやいや、そういう問題ではない。

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③小嶋和子(革命左派:22歳)


愛知県出身⇒市邨学園短大。
印旛沼事件の運転手役だったが、
死体を運ぶのが想定外で精神不安定になった。

自身は脱走したかったのだが、
脱走した者がどうなるかを知ってしまったため、
精神を病んでしまった……

12/26 神聖な場所を穢した

総括中にもかかわらず
恋人の④加藤能敬とキスしている
ところを永田に目撃された。

永田が嫉妬でヒステリーを起こし、
「神聖な場所を穢した!!」
森「④加藤・③小嶋を必ず総括させよう」
全員「異議なし!!」


総括中にトイレに行くことを懇願するも、
却下され、縛られたまま排泄
糞尿を垂れ流しながら総括を続ける。

12/31 外へ


集団リンチを受け、
極寒の中で加藤と共に放置される。

1/1 死亡

永田「③小嶋さんは闇を恐れる」
目隠しをさせることになった。
その後、容態が急変し死亡

森がまた開き直る
「死は革命戦士に避けられない問題」
「精神と肉体の高次の結合が必要」
「総括できれば凍死も餓死もしないはず」
「銃弾が当たっても死なないはず」

夜の全体会議で「敗北死」として知らされた。

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④加藤能敬(革命左派:22歳)


愛知県出身⇒和光大学。

加藤3兄弟の長男。
次男三男はあさま山荘事件のメンバー。

12/26 初の総括被害者

③小嶋和子とのキスで初の総括被害者となる。
永田は弟2名にも暴行させた。
12/31に③小嶋と共に外に出される。
(その後、①尾崎が死亡)

1/1 屋内へ

④加藤「寒さで総括に集中できない」
柱に頭を自ら打ち付ける姿を、森が評価。
加藤だけ室内での総括に切り替える。
小屋の中に移動させてから縛りなおす。
(その後、②進藤③小嶋が死亡)

1/3
④加藤「どんなに過酷で必ず革命戦士になる」
森はこれも高く評価し、
「ロープを解く日は近い」
「それまでは頑張るように!」

1/4
周囲を眺めまわしていたことを
森・永田が問題視する。

森は逃走を疑い、
殴ってから立ったまま縛る。
間もなく死亡

森に逃亡を見抜かれたのが原因で、
「絶望感によって敗北死した」とされた。
加藤弟は泣き叫び、
加藤兄は永田の胸に顔を埋めて泣いた。

このあたりから、
メンバーは「縛られるのは死を意味する」と
意識するようになる……

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⑤遠山美枝子(赤軍派:25歳)


横浜市出身⇒明治大学二部。

日本赤軍創設者の重信房子の親友であり、
留置場にいた日本赤軍幹部の内縁の妻なので
本来は森よりも立場は上である。
赤軍派においては、
幹部の妻は特別扱いである。

彼女こそ、総括異常化のきっかけ

革命左派においては、フェミニズムの思想が強く、
女性であっても男性同等の活動家である。
しかし、
赤軍派においては女性は単なる活動家の妻である。
(赤軍派からの女性参加者は、彼女だけ

合流直後から、指輪などが批判の的になっていた。
当初は彼女も負けじと反論していた。
そのため、
革命左派から見れば
革命戦士の自覚が足りない、能力が足りない、と
反感を買うようになっていった。

永田の嫉妬が爆発

自分は座って男子メンバーに指図するなど、
女王のようにふるまったが、
森はなかなか指摘できなかった。

指輪をしていることや、
リップクリームを塗る姿が永田の怒りを買った。

髪を伸ばす、鏡を見る、化粧をするなど、
革命戦士にふさわしくないとの理由で
永田が徹底的に追及する。

永田にとって、女性革命戦士とは、
女を捨てることなのだ。

合同軍事訓練

12/4 【新倉ベース】
永田が⑤遠山の指輪問題を批判する。
「革命戦士としての資質に欠ける」

12/5 遠山問題

前日、森に指摘したにもかかわらず
⑤遠山がまだ指輪をしていたことを
永田はさらに問題視する。

12/5
⑧山崎順(赤軍派)
「あの……何が問題なんでしょうか?」
(赤軍派は革命左派が何で批判するのか
理解できていない)

永田
「赤軍派は苦労してないのよ」
「このままじゃ一緒にやっていけない!」
ふてくされて寝てしまった。

12/6 森「山を下りた者は殺す」

赤軍派のみで遠山問題を会議。

「遠山批判は赤軍派への批判でもある」
「革命左派は脱走者2名をすでに処刑済みである」
「山を降りた者は殺す」

1/2 【榛名山ベース】

植垣合流後、
再び⑤遠山への批判が再開する。

(総括が死を意味していることを察したため)
⑤遠山
「死にたくない……」
「とにかく生きていたい……」


「ブルジョア的な死への恐怖心である」
「革命戦士として払拭しなくてはならない」
永田
「③小嶋さんの死体を埋めて総括を完了させたら?」
顔面蒼白だった⑤遠山の顔に生気が蘇る

1/3 自分殴り

⑤遠山が恐怖を抑えながら、
③小嶋の死体を背負って運ぶ。

⑦寺岡
「小嶋は死んでも反革命の顔をしている」
「殴れ!顔を殴れ!」
(彼はこの失言で自分が総括することになる)

⑤遠山が③小嶋の顔を殴り続ける。
皆が「頑張れ!頑張れ!」と励ました。

植垣、意味がわからず
「こんなことしてていいのか?」
坂東「党のためだから仕方ない」

⑤遠山は死体を埋葬して、
やりきった感に溢れていた。

ところが、
森は③小嶋の死体に対する扱いを問題視。
革命戦士としての「敗北死」でなく、
「単なる死体」として扱ったことを批判した。
……ちょっと意味がわからない。

明るくなっていた遠山の顔が暗くなる
もはや、何をどうすればいいかわからない。
「小嶋さんのようになりたくない……」

森「ブルジョア的プライドを解体する」
遠山「自分で自分を批判して総括します」
森「では、自分で自分の顔を殴れ!」

顔の原型がわからなくなるまで
30分以上、自分殴りは続いた。

鏡を見せて、
永田「ほーら、美しい顔が醜くなった」

さらに植垣と⑧山崎に指示し、
頭を丸刈りにした。

1/6 精神崩壊

「お母さん、アタシ頑張るわ」
「お母さんを幸せにするから」

永田が過去の恋愛遍歴を追及する。
⑤遠山「今は森さんが好きです」
永田「保身のために好きになっただけ」と批判。


殴られて逆エビ状に縛られた。

1/7 死亡

衰弱した⑤遠山に人工呼吸をする。
森が酒を飲ませるように指示。
この間も全体会議を続行した永田を
坂口が批判した。

ところが、永田が激高
森も永田を擁護した。
結局、坂口が謝罪するハメに。

この間に、⑤遠山が死亡
全体会議を中断して敗北死と認定された。

永田
「男女関係には女の責任もある」
「身に着ける物とか動作に現れる」

全裸のまま土に埋められた。
発掘現場は死臭に息も詰まるほどであった……


(文藝春秋社Emma創刊号より引用)

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⑥行方正時(赤軍派:25歳)


滋賀県出身⇒岡山大学。
⑤遠山美枝子に好意を抱いていた。

総括の流れ

1/3
新倉ベースで自殺を考えていたことを自供。
総括要求を受け、縛られる。

1/6 誘導尋問

逮捕時に自供しようとしていたことや、
車で移動中に脱走しようとしたことを
半ば諦め風にすべてを認める。

集団リンチや薪などで殴られた後に、
逆エビ状に縛られ、
逃走防止に髪を切られた。

1/8 精神崩壊

縛られながら、
「夕やけこやけの赤とんぼ」を歌い、
「ジャンケンポン、あいこでしょ」
「自己批判するよぅ、許してくれよぅ」

これを見た坂口が、
「オレはもうイヤだ」
「内部の矛盾じゃないか」と疑問を呈する。
総括を全否定する、大変な発言である

しかし永田に、
「私たちの前進にはどうしても必要なこと」
と説得された。

森の共産主義化の観点では、
坂口の発言はとうてい許されないが、
永田・坂口は特別扱いだったので
特に問題とされなかった。

1/9 死亡

全体会議すら開かれず、
⑤遠山の死体と共に凍てつく山中に埋められた。

森は今までの6名の死を「高次の矛盾」と説く。
永田は意味がわからなかった。

もはや、総括とは何をすればいいのか
わからない状態になっていた。


(文藝春秋社Emma創刊号より引用)

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⑦寺岡恒(革命左派:24歳)


東京都出身⇒横浜国立大学。
連合赤軍でナンバー4の存在であった。
⑦寺岡は暴行に積極的に加担したが、
自身がもっとも凄惨な殺され方をする。

処刑までの流れ

1/6
⑤遠山を逆エビ状に縛る際に、
「男と寝た時のように足を開けw」

これに永田がキレた。
「そういうのは矮小よ!」

1/14 寺岡問題

③小嶋和子の死を「敗北死」でなく、
「反革命の死」と表現したことを森が問題視。
党内の矛盾を反革命に結ぶ考え方が
「スターリン主義」の烙印を押される。
(森にとって、スターリン=悪)

よくわからない理屈……

明らかに反革命の意思など無かった小嶋の顔を
皆で一方的に殴ることが
大粛清で皆殺しにするスターリンと
森の中で単純に重なっただけ?
でもその理屈では、
彼が崇拝する毛沢東も同じはず……

それとも逆に、
党内で失敗した者を反革命と言ってしまえば、
革命反対派がもともと党内に存在したことになり、
今も党が分裂している可能性を主張した、
と考えたのだろうか?

この立場で森に総括を求められたら、
オレは何と答えたらいいかわからない
アナタならどう答えてこの場を切り抜ける?

森はもはや「独自の理論」にのめり込んでおり、
それに反したことが総括要求につながった。

さらに指導部から「分派主義」と決めつけられ、
アラ探しをされて問題点を列挙された。

革命左派は小さな団体なので、
すぐ幹部になれそうだから入ったこと、
永田・坂口を警察に売ろうとしていたことを白状し、
批判がさらに強まった。

「森や永田がコケたらオレがリーダー
陰でそう発言していたのもチクられた。

1/17 死刑

森に追及されながら
(自分がトップになれるので)
「永田・坂口が逮捕されればいいと思った」と白状する。
全員での追及と殴打が始まる。

山岳調査中に坂東を殺して逃げようとしたこと、
組織を乗っ取って女を侍らそうとしたことなどを漏らす。

森「侍らせるとは、例えば誰だ?」
⑩大槻節子と答えて、本人に殴られた
……節子ちゃんが一番人気のようである。

寺岡「風船ババア(永田)が大嫌いだった」
風船ババア
「ア、アンタなんか総括すらかけない!」
「みんな殺せー!この男を殺せーー!!」


森が「反革命」と断じ、死刑を宣言
「オマエはスターリンと同じだ」


深夜から7時間に及び
全身をナイフやアイスピックで
メッタ刺しにされたがまだ生きていた。
何ヵ所も心臓を刺すが、死なず。


最後はロープで首を絞めて
窒息死させられた。

(この絵を書いた)上垣
「何度もアイスピックを刺した」
「血は、まったく出なかった」
「それでも死ななかったから、首を絞めた」

1/18
森「⑦寺岡の処刑は分派主義との戦いであった」

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⑧山崎順(赤軍派:21歳)


東京都出身⇒早稲田大学。
大学時代に植垣(下記参照)にオルグされ、入党。
M作戦では運転手を務めた。

総括までの流れ

1/18
⑦寺岡の処刑に積極的でなかった点を
森に問題視され、追及が始まった。

山崎「自分も寺岡と似たところがある」
森「寺岡と同じなのか、総括しろ」

1/19 ニセ死刑宣告

迦葉ベースへの移動に連れて行くか、
榛名ベースで処刑するかを判断するために
ニセ死刑宣言を行い、様子を見ることとなる。

ナイフを突きつけて死刑宣告する際、
押さえ係の坂口が力を抜いて
芝居であることを暗に知らせた

山崎「革命戦士として生きていきたい」
この発言で、死刑は免れた
ここで戦わずに「自決する」的な答えを言っていたら
この日が彼の命日であったことだろう。
模範的回答……さすが早大生である。

1/20 死刑宣告

安心しきっている雰囲気の山崎を、
森が問題視。
アイスピックで足を刺すように指示。

脱走して警察に逃げ込もうとしたこと、
ベースでの殺人に
「自分は無関係」と自白しようとしたことを
白状してしまう。

これを聞いた森は、死刑を宣告する。
山崎「死にたくない」
森「ダメだ」

死への恐怖は革命戦士にあってはならないもの。
⑤遠山同様、彼は禁句を言ってしまった……

肋骨が6本折れるほどの集団リンチのあと、
アイスピックで全身を刺された。
それでも死ななかったので
ロープで首を絞められて窒息死。

現場は地獄絵図であったことだろう。

この後の会議では、
彼が総括による他のメンバーの敗北死を
「殺された」と解釈していた点を
森が特に問題視したことを明かす。

総括消極派であった坂口だが、
この処刑を経て総括に対して曖昧な態度は許されない
と感じるようになり
森の意味不明な理論に迎合して
下部メンバーに厳しく接するようになる。

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⑨山本順一(革命左派:28歳)


愛知県出身⇒北九州大学。

もともと革命左派メンバーではなかったが、
その考えに共感。

常人には理解不能であるが、
妻の保子・娘(生後2ヶ月)を連れて
理想郷を夢見て親子3人で榛名山ベースに加わった。
到着時は永田に歓迎されていた……

総括の流れ

1/18
⑦寺岡の処刑に関して、
スターリン主義に触れたことを
森に問題視される。
……いや、自分も触れただろ。

1/25
何事も他人事のような山本を、
今度は坂口が問題視。

「自分は革命のお手伝いをしにきただけ」
「⑧山崎の処刑は物理的に手を貸しただけ」
この発言で正座させられる。
「山に来なければよかった……」と発言。

永田「夫婦気取りで革命できるか!」

1/26
森の金子批判の後、
一日中正座させることが決定。
殴打の後、縛られた。

許可なく妻子を連れてきたこと
⑧山崎の処刑に積極的でなかったこと、
運転をミスしたことなどを追求される。

1/29
迦葉山ベースに到着し、外に縛られる。

妻は胸に顔をうずめて泣きながら、
「どうして総括しないの……」

その夜、死亡。
妻に「敗北死」が伝えられた。
彼は一体、何をしに来たのだろうか……

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⑩大槻節子(革命左派:23歳)


神奈川県出身⇒横浜国立大学。
印旛沼事件では被害者男性の彼女であった。

美人であったため、連合赤軍一のモテメスであった。
頭も良く才色兼備であり、活動も積極的だった。
森や他のメンバーから慕われていたので、
永田の嫉妬を買い標的にされた。

被害者12名の中でもっともマシな死に方で済む。

総括の流れ

12/29
買い出し中に連合赤軍のカネで
美容室で髪を切ったことを問題視される。

1/2 上垣の求婚
上垣(イケメン)が⑩大槻節子のことを好きになり、
結婚を提起する。
森・永田に一旦は批判されるが、
夜の全体会議で⑩大槻がOKし、承認される。

永田
「結婚したいならしなさいよ」
「ただし、ちゃんと総括してからよ」

1/6
⑤遠山死亡直後に、シンパからもらったカネで
服を買ったことを総括。

永田
「アンタ頭が良すぎるのよ」
「アンタ可愛すぎるのよ」
「無意識に男に媚びてる」
「もっとバカにならないと総括できない」

1/8
永田に「女学生的」と批判される。

1/25
⑪金子と共に縛られるが、
真面目な総括態度が評価される。

1/30
迦葉山ベースに移動後は逆に、
総括に真面目に取り組んでいないと批判される。
殴打が決定した。

暴行されると聞き、
実際に受ける前にショック死した。

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⑪金子みちよ(革命左派:24歳)と胎児


横浜市出身⇒横浜国立大学。
吉野雅邦(あさま山荘従犯)の子供を妊娠(8ヶ月)しており、
大きなお腹をかかえたまま合流した。
妊娠中にもかかわらず、テロリストを続けた。

総括の流れ

1/6 ⑪金子が離婚宣言
総括が進まないことを原因に、
吉野との離婚を自ら宣言する。

しかし、永田に否定された。

1/8
永田に「主婦的」と批判され、
会計係から外された。

1/20 吉野が離婚宣言
⑧山崎処刑後、森が⑪金子を批判すると、
吉野が離婚宣言した。

1/25 濡れ衣

森に「懐中電灯の電池を隠した」と
濡れ衣を着せられる。
永田が荷物を調べるが、見つからず。

再び森に、
「タオルを隠し持った」
「黙って出産に備えている」と
また濡れ衣を着せられる。
永田が荷物を調べるが、また見つからず。

森「永田さんに反抗的だ」
⑪金子「そんなことありません」
永田「私も別にそう感じないけど……」

森はこれでも発言を撤回せず、
⑩大槻節子と共に、
⑪金子みちよも縛られることになる。

1/26
身重なため積極的に活動に参加できないこともあった。
それをサボったと解釈される。
⑩大槻と比較して総括する態度が見られない
森が批判し、食事を与えないことを決定。

森の妄想が悪化する。
「我々の同志的な援助を逆手にとっている」
「甘えている、開き直っている」
「妊娠を未総括の合理化に利用している」
「子供は我々全体のものである」

永田
「同志とヤったんだろう?」
「この男好きが!」
「革命戦士の自覚が足りない!」

1/27 お腹の子を取り出す計画


「お腹の子を私物化しようとしている」
「子供を取り出す必要がある」

1/28
迦葉山ベースへ移動開始。
⑩大槻は真面目に総括しているので
逃亡の危険はないが
⑪金子は逃亡の危険性があると判断された。
殴って髪を切ることが決定。

1/29
迦葉山ベースに到着。
小屋が未完成なので、
⑨山本・⑩大槻・⑪金子は外に縛られる。

2/1
森「いざという時は自分がお腹の子を取り出す」
吉野(元夫)は取り出しに参加を表明。
森「組織の子として育てる」

2/2
森が婦人科の医学書を買ってくるよう指示。
指示を受けた医大生は非常識な指示に呆れ、
結局買ってこなかった。

⑪金子が永田にミルクを要求した。
永田が殴って、ミルクを与えた。

2/3
トイレに行きたいと要求。
聞き入れられたが、縄をほどくのが間に合わず
縛られたまま、その場で用を足した。

夕方、様子が変わってるのに気づいた森が
⑪金子に声をかけるが「何でもありません」。
夜、植垣がミルクを与え忘れる。

2/4 お腹の子を取り出すことが決定

朝、決定後に坂口が確認しにいくと
糞尿を垂れ流しながら胎児をかばうように
お腹をおさえたまま死んでいた。

「死ぬことを隠していた」
「子供の私物化と戦えなかった」

敗北死を起こしたことによって、
⑪金子が神聖な革命戦士の子供を殺したという謎理論が発生した。

皆が⑪金子の遺体に向かって
糾弾し始めた……

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⑫山田孝(赤軍派:27歳)


東京都出身⇒京都大学。

日本赤軍においては、
もともと森よりも立場が上だったが、
逮捕後に活動休止する。

休止中に森が獄外赤軍トップになった。
赤軍に復帰後は京大コンビとして、
坂東と共に森の片腕になる。

赤軍としてのキャリアがあるため、
森にある程度の意見は言えた。

総括までの流れ

1/1
③小嶋和子死亡を受けて、暴力による総括を
考えなすように森に要請。


「肉体と精神の高次な結合が必要である」
「総括できればどんなに寒くても凍死しない」
「どんなに空腹でも餓死しない」
「銃弾に当たっても死なない」

森の意味不明な考えを受け入れた。

1/13
上京した際に、
ベースに合流しようとする赤軍派メンバーに
「今は来ない方がいい」と言い、
彼の命を救った。

1/24
溝に嵌った車を引き揚げるため、
レッカー車を手配するために出かけた。
その際、銭湯に入る

1/31
車のカンパに失敗したことを
問題視される。
さらに、
銭湯に入ったことが問題視され、
総括要求される。

2/1
森から活動休止と赤軍派復帰の件を追及される。
赤軍が大変な時に組織を抜けていた負い目を
森に追及される。

中央委員会を辞任し、正座。

2/2 0.1%

連合赤軍イチの切れ者だったので、
森が総括で反論しても論破され続けた
森、このままでは総括の可能性0.1%と判断。

森が根性論に方向転換した。
永田が薪拾いをさせることを提起。
1日水1杯で薪拾いさせる。

2/3 0.01%

薪拾いに手間取る。
森、総括の可能性0.01%と判断。
殴って逆エビに縛ることを決定。

2/5 森と永田が山を下りる

森・永田は資金調達に向かい、不在に。
解放感から3名が脱走した。

2/6
坂口「警察が来たらどうする?」
⑫山田「手製爆弾で自爆する」
坂口「なぜ銃を持って戦うと言わない?」
⑫山田「銃を持って戦います」
坂口「総括は終了した」

独断で縄を解くが、
手足は凍傷により麻痺していた。
⑫山田「切断するしかない……」

2/7 坂口「必ず君を助けるからな」

坂口が森に状況報告のため、
公衆電話に向かう。
もし⑫山田の総括完了を認めなければ
森を銃殺するつもりであった。

坂口「必ず君を助けるからな」

結局、森はアジトを不在にしており、
連絡はとれなかった。

坂口が帰ると、
⑫山田は再び坂東に縛られていたが、
総括終了を言えずにそのままにした。

森(電話口にて笑いながら)
「坂東は全く信頼できる!」

2/12
「総括しろだって?ちくしょう」
と言い、死亡。

妙義山ベース移動中に⑫山田が死亡。
彼が最後の犠牲者となった……

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リーダー2名の逮捕


リーダー2名が妙義山ベースに戻ったとき、
すでに他メンバーは出発した後だった。

その後、
山狩りをしていた警察に森と永田が逮捕され、
山岳ベース事件は終結

2人は異なる集団のリーダーだったはず……
同時に逮捕したことで、共闘していた事実が発覚し、
警察は驚愕する。

つまり警察は状況をまったく
把握できていなかったのである。

殺人の現場

切り裂かれた衣類……
そこには大量の糞尿がこびりついていた。
捜査官は直感的に殺人が行われたことを確信する。
その後、
行方がわからなかった12名全員のリンチ殺人が発覚。
凍てつく山中から、次々に遺体が掘り出された。

警察庁長官「君、そんなバカな……」

奪還へ

脱走や別行動で連合赤軍は
最終的に坂口ら5名になっていた。
ラジオで森・永田の逮捕を知った彼らは、
リーダー2名の奪還を決意した。

そして残党5名による、
あさま山荘事件に移行する。

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その他メンバー

あさま山荘では大将の坂口弘
ハイジャック交換条件で釈放の坂東國男
妻の腹を裂く合意をした夫の吉野雅邦
未成年であさま山荘入りした加藤兄弟2名
この残党5名が「あさま山荘事件のメンバー」である。

あさま山荘メンバーではないが、
現在は普通に暮らしている植垣康博など、
個性的なメンバーが揃っている。

植垣康博(赤軍派:24歳)


弘前大学(静岡県出身)

町の有力者で裕福な家庭に生まれる。
武力闘争の組織作りのため、
早大生であった⑧山崎順を赤軍派に誘った。

1/2 榛名山ベースに合流


すでに②進藤は殺された後だった。
ベース内は明るかったが、緊張感があった。
つい先日までは気軽に話せていたのに、
幹部には話しかけにくい雰囲気があった。
森に進藤の死因を聞いても教えてくれない。

森「進藤?……後でわかる」

他にも死者


全体会議にて①尾崎も③小嶋も死亡していることを知る。
「敗北死」という言葉の意味がわからなかった。

そして、⑤遠山への批判が始まった……

総括からの唯一の生き残り

大工仕事が得意であったので、
彼なしでは小屋を建てられなかった。
ゆえに総括要求されても、正座だけで済んだ。

ちなみに、大槻節子と恋仲であった。

あさま山荘事件直前に逮捕


軽井沢駅にて買い出しの途中に逮捕される。
けっこうイケメンである。

事件後


生々しいイラスト
彼が逮捕後に描いたものが多い。

ハイジャック事件で釈放メンバーに入っていたが、
「日本に残って連合赤軍問題を考える」と言い、
釈放を自分で拒否した。


(https://diamond.jp/articles/-/150171より引用)
懲役20年で出所。
その後はずっと静岡県でスナックを経営していた。

あさま山荘事件のメンバーはこちら

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総括とは?



初期は反省の意味であった。
1日を振り返り自己批判させ、
作業から外されるだけで暴力はなかった。

誰が総括の候補になるかは森の気分次第、
実際に総括されるかは永田の好き嫌いで決まった。

総括の手順

①森がメンバーのささいなことを問題視
②森が徹底追及し、答えのすべてに反論
③永田が同調し他のメンバーにも批判させる
④総括できていないから殴打・拘束
⑤死亡

気絶させるまでやれ

さらに森が謎の理論が思いつく。
「気絶から目が醒めたときには
すべてを受け入れられる共産化された
革命戦士に生まれ変わることができる」

森「気絶するまでやれ」

まず気絶させなければ、総括が進まない……
しかし、殴っても殴っても気絶しない……
気絶の援助として集団リンチが行われ始める。

餓死・凍死

山岳ベースのある場所は、
冬の山岳地であり極寒であった。

集団リンチの後に
-15℃の屋外に縛り付け、
食事も与えずに餓死・凍死者が続出。

遺体には男女の区別すら
つかなかった者もいた。

総括が過激化した理由


( REUTERSより引用)
北朝鮮を見ればわかるように
人間は保身のためなら何でもする

森は気が小さい男であり、
脱走や反抗を恐れていた。

特に脱走者には厳しかった。
警察にすべてが知られてしまう……
意志のあるなしにかかわらず、
脱走の疑いを持っただけで総括対象とした。

集団リンチを行ったのも
全員を共犯にして
脱走させないのが目的である。

一方、
永田は女性への嫉妬が異様に強かった。
またキレやすい性格であり、
事あるごとに総括を連発した。

永田が総括を発案し、
森が総括を正当化する……

2人の相乗効果により、
リンチは過激になっていく。

赤ちゃんはどうなった?

2/6
⑨山本順一(父)死亡後、
母が赤ちゃんを残して脱走
……おいおい、連れて行けよ。

2/7
榛名山ベース解体に向かうため、
他のメンバーが赤ちゃんを連れてタクシーに乗る。
汚い身なりと悪臭……
無理心中を疑われ、運転手が警察に通報。
無事保護される。

赤ちゃんは、無事であった……
後にそれを知った母親は、
逮捕されながらも涙を流したという。

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なぜ若者が集まった?

事件当時はアメリカとベトナムが戦争していた。
日本がアメリカに加勢すれば
中国ソ連を巻き込んで第三次世界大戦になってしまう……

なんとしてでも、世界戦争を阻止しなければならない!
資本主義権力を排除して、
格差や階級をなくし真の平等を
勝ち取らなくてはならない。

そのために、
自分たちが革命戦士とならなければならない……
政治家はダメだ、まったくアテにならない。
理想社会と世界平和のために、
国家権力を武力で制圧するしかない!

救世主になる、英雄になる……
そんな理想を掲げて若者が集まった。
その理想が狂気を正当化した。

しかし、実際はアメリカのニクソン大統領が
中国に訪問して講和していたため、
ほとんど意味のない理想であった。

極限の集団生活

もともと主張の異なる
2つの過激派狂信集団である。
うまくいくはずがない。

小さくて狭い小屋に29名が詰め込まれ、
夜は-15℃まで冷え込む。

ちなみに、
寒冷地登山専用の装備でなければ
-10℃あたりから手足の感覚はなくなり、
凍傷で切断の危険がある。

風呂も入らず、着替えもせず、
トイレも機能しない。
悪臭の小屋での共同生活
パンは贅沢品という極貧生活……

正気を保てるわけがなかった

もともと極端な性格の者たちが
そんな場所で日本を転覆させるという、
意味不明な議論や軍事訓練を
朝から晩までひたすら続ける。

いつの間にか組織を統制するために
仲間を惨殺し続けるという、
異常な集団に変わってしまった。

オウム真理教との共通点

連合赤軍とオウム心理教は共通点が多い

まず、
集団が若者中心であるという点。

殺人を「総括・ポア」などと別の言葉で誤魔化す点。
その殺人を「共産化を援助する・この世から救済する」などと、
意味不明な理由で正当化する点。

死亡したことは「敗北死・因果応報」などと、
死者のせいにする点。

違反者や脱走者を処刑する点。

首謀者・幹部もろとも死刑判決を受ける点、
謝罪する幹部と開き直る幹部が半々くらいである点、
首謀者が精神崩壊して糞尿をまき散らす点、
国家転覆を狙う点……

20年後のオウム真理教事件と非常によく似ている。

404 NOT FOUND | シンプルよんこま
【シュール系ネタ】青年向け無料ウェブ四コマ漫画ブログと大人向けの記事(スマホ対応)

ただし、
自殺攻撃⇒特別攻撃、全滅⇒玉砕、逃亡⇒撤退、
避難⇒疎開、敗戦⇒終戦、無駄死⇒英霊など、
政府レベルでも言葉で誤魔化していたので、
彼らだけが異常とはいえない。

【愚将ランキング】第二次世界大戦「日本陸軍3バカ」太平洋戦争
第二次世界大戦の愚将ワースト3。【優勝】  東條英機【準優勝】 寺内寿一 ・黒島亀人【3位】  陸軍3バカ上層部のバカ共に文句も言えず、犬死にさせられた若者たちの無念を晴らすべく、「あえて」ボロクソに批判しようと思う。...
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総括

二・二六事件、三億円事件と並ぶ昭和三大事件の1つである。
ただし、単なる精神異常者の犯罪とはいえない。

総括中の者に抵抗した痕跡が見当たらない点、
薪拾い時など、いつでも脱走できたにもかかわらず
脱走者がわずか4名である点……
メンバーの多くが、
自らの意思で参加している証拠である。

森がどうの、永田がどうの、という
個人レベルの問題では片付けられない。
あくまでも、
集団として暴走してしまった「結果」なのだ。

異質な者を徹底排除するという、
日本人誰もが持つ「集団主義」の恐ろしさが
表面化した事件である。

若者が革命や英雄、救世主に憧れる気持ちは、
よくわかる。

しかし、
人間の欲望がある限り、理想の国家などあり得ない。
もし奇跡が連続して共産主義の革命が成功していたら、
きっと今頃、日本は北朝鮮のような国だったに違いない。
王も奴隷もいない平等な社会を目指しても、
独裁政治の抑圧国家になるだけなのだ。

もし暴力的革命を志している若者がいれば、
考え直してほしい。

連合赤軍あさま山荘事件 完全版:https://www.youtube.com/watch?v=a4PRM0LOwf0
日本経済新聞社:https://style.nikkei.com/article/DGXZZO0205194009052016000067?channel=DF170320167060
朝日新聞社:http://www.asahi.com/special/sengo/visual/page43.html
(https://www.youtube.com/watch?v=6PdPk0HGbKQ)
(https://www.youtube.com/watch?v=tYmwnKWDzAc) より引用



  1. hoge太郎 より:

    どこで調べて書いたのかは分かりませんが、
    すごく細かくまとまっていて理解しやすかったです。

  2. 匿名 より:

    wikiを始め様々なサイトでこの事件を読んで来ましたが、
    写真やイラストと照らし合わせながら読めたので
    とても良かったです!
    内容の詳しさはやや欠けましたが、
    ツッコミあり今風の言い回しありで、
    そちらの面でより事件を身近に感じて読み物として楽しめました。

  3. 匿名 より:

    非常に分かりやすく、読み応えもあり、風刺もきいており、楽しめました。楽しめる内容ではないですが…

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