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【違い比較30】聖地で対立「ユダヤ/キリスト/イスラム教」共通点と神、年表

イエス・キリストという名の人物が
キリスト教を広めたの「ではない」。
そもそも、
キリスト教はイエスの教え「ではない」。

救世主のギリシャ語が「キリスト」なので、
イエス・キリストは救世主イエスという称号である。
ゆえにキリスト教は「救世主教」であって、
イエス教ではない。
キリスト教はイエスに会ったこともない人物が
イエスの存在を利用して広めた新興宗教である。

戦国時代には日本にもやってきて
大量殺戮兵器である銃を輸出しに来た。
黒人奴隷を連れながら「人類皆平等」を説き、
武器弾薬を売りながら「愛と平和」を説く……

またイスラム教徒はアッラーという名の神を
信仰しているの「ではない」。
ゴッドのアラビア語が「アッラー」なので、
単に「神」と言っているだけである。

ゆえに3つの宗教は姉妹宗教であり、
同じ神を崇拝している……が憎しみ合っている。
それはなぜか?

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3宗教の違い

ユダヤ教からキリスト教とイスラム教が派生した。

成立時代

  • ユダヤ教 紀元前13世紀
  • キリスト教 紀元後1世紀
  • イスラム教 紀元後7世紀

まず、ユダヤ教からキリスト教が派生した。

次にユダヤ教(+キリスト教)を大幅改定して
さらにイスラム教が派生した。

開祖

  • ユダヤ教 モーセ(捨て子)
  • キリスト教 イエス(大工)
  • イスラム教 ムハンマド(商人)

開祖の認識

  • ユダヤ教 指導者(あくまで人間)
  • キリスト教 神の一部(人間ではない)
  • イスラム教 預言者(あくまで人間)

モーセとムハンマドは人間であるが、
イエスだけは人間を超越した存在とされる。

神と開祖

  • ユダヤ教 モーセは神の啓示を受けた
  • キリスト教 神の子イエスが現れた
  • イスラム教 ムハンマドは神の啓示を受けた

3つとも神そのものは現れていないが、
キリスト教では神の代理がイエスとされる。

神の呼び名

  • ユダヤ教 エホバ
  • キリスト教 ゴッド
  • イスラム教 アッラー

旧約聖書の「ヤハウェ」という神を
それぞれの言語で呼んでいる。

つまり3宗教が信仰している神は同一である。

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イスラエル

イスラエルとその周辺は3つの宗教の聖地であり、
ヨーロッパ・アジア・アフリカの交点でもあり、
石油の利権もあり、争いが絶えない場所である。

聖地

  • ユダヤ教 エルサレム
  • キリスト教 エルサレム
  • イスラム教 メッカ

イスラム教徒にとって、
ムハンマドの誕生地であるメッカが第一の聖地、
エルサレムは第三の聖地である。

なぜエルサレムもイスラム教の聖地なのか?
ユダヤ教やキリスト教の聖地だからである。

どういうことか?

エルサレムの認識

  • ユダヤ教 ヘブライ王国の首都
  • キリスト教 イエス処刑・復活の地
  • イスラム教 アッラーの神殿があった

エルサレムは古くからヤハウェを祀ってきた場所、
つまりアッラーを祀ってきた場所だからである。
さらにメッカからワープしたムハンマドが
大天使に導かれ昇天し、神と会った場所とされる。

我々からすると??でしかないのだが、
イスラム教徒にとっては歴史的事実である。

ゆえにイスラム教にとっても重要な地ではある。

イスラエルの地

  • ユダヤ教 譲れない聖地
  • キリスト教 黙視
  • イスラム教 ずっと住んできた土地

もともとヘブライ王国の領土であったが、
民族的苦難の連続でユダヤ人が住めなくなった。

その後アラブ人が支配するようになると、
ユダヤ人に居住と信仰の自由を与えたので
エルサレムに戻って来られるようになった。

にもかかわらず、
イギリスの二枚舌が原因で、今度はアラブ人が
ユダヤ人に追い出されるハメになってしまい、
パレスチナ問題が発生してしまった……(後述)

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民族

興した民族

  • ユダヤ教 ユダヤ人
  • キリスト教 ユダヤ人
  • イスラム教 アラブ人

イエスと救世主(キリスト)とみなすのが
キリスト教である。
救世主でなく異端者とみなすのが
ユダヤ教である。

教典

  • ユダヤ教 旧約聖書のみ
  • キリスト教 旧約+新約聖書
  • イスラム教 旧約+コーラン

イスラム教において、コーランは
「アッラーの声」であり完璧に正しい。

殺人を犯すなと書いてある一方で、
敵対する異教徒を殺せと矛盾した記述もある。
だから「聖戦」と称してテロを起こしてしまう。

救済対象

  • ユダヤ教 ユダヤ人のみ
  • キリスト教 神を信じる者
  • イスラム教 コーランの教えを守る者

キリスト教は民族に関係なく全人類が
救済対象とされる。
イスラム教も民族に関係なく改宗すれば
救済対象となる。

戒律

  • ユダヤ教 非常に厳しい
  • キリスト教 緩い
  • イスラム教 厳しい

キリスト教の戒律のユルさこそ、
世界宗教になった主因である。

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信者

入会資格

  • ユダヤ教 ユダヤ人であること
  • キリスト教 イエスを神と信じること
  • イスラム教 コーランを守ること

ユダヤ教徒にとってユダヤ人とは
「神に選ばれた民族」である。
いっぽうヒトラーはアーリア人であり、
「世界最優秀民族」と自認していた。

神の選ばれた民族 vs 世界最優秀民族……
ナチスドイツによるホロコーストは、
選民思想同士が衝突した結果である。

信者の数

  • ユダヤ教 1500万人
  • キリスト教 20億人
  • イスラム教 16億人

そもそもユダヤ教は「広めよう」いう意識がない。

単位

  • ユダヤ教 民族
  • キリスト教 個人
  • イスラム教 共同体

キリスト教圏内は複数の宗教が混在するが、
ユダヤ教・イスラム教圏内は単一である。
親が教徒であれば、よほどのことがない限り
子供も自動的に入信となる。

キリスト教の殉教は個人が教えを守る目的だが、
イスラム教の殉教は共同体を守るためである。

勧誘

  • ユダヤ教 しない
  • キリスト教 活発
  • イスラム教 活発でない

ユダヤ教徒は人数こそ少ないものの
世界中に点在している。

キリスト教は押し売りとも思えるほど
布教に熱心ないっぽう、
イスラム教は来るもの拒まず……という印象。

イスラム教は布教で広まったというよりは
支配地がイスラム教に改宗して広まった。

NG食

  • ユダヤ教 豚・タコなど複雑
  • キリスト教 基本的にOK
  • イスラム教 豚・酒など

イスラム教徒にとって
「豚は汚い」から食べてはダメらしい。
カップ麺の謎肉もNGとのこと。

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祈り

聖堂

  • ユダヤ教 神殿
  • キリスト教 教会
  • イスラム教 モスク

ユダヤ教とイスラム教は偶像崇拝を禁止しており、
聖堂には絵も像もない。

礼拝

  • ユダヤ教 1日3回
  • キリスト教 週末に1回
  • イスラム教 1日5回

  • ユダヤ教 許されない
  • キリスト教 許される
  • イスラム教 厳罰に処す

厳格なイスラム圏では死罪が横行している。

救い

  • ユダヤ教 現世
  • キリスト教 来世
  • イスラム教 天国
Cited from “Jamiat e-Islami in Shultan Valley 1987 with Dashaka“.

イスラム教では聖戦によって死亡した場合、
即座に天国に行ける、らしい。

  • ユダヤ教 敵を憎め
  • キリスト教 敵を愛せ
  • イスラム教 敵を殺せ
Cited from “https://commons.wikimedia.org/wiki/File:2013_Boston_Marathon_aftermath_people.jpg“.

イスラム過激派ではテロが聖戦になる。
つまり、テロリストが英雄視されてしまう。

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救世主

救世主がまだ現れていない時の教えが
旧約聖書である。

キリスト教においては「イエス」という
救世主が現れたので教えが改訂されて
新約聖書ができた。

救世主

  • ユダヤ教 救世主が来るぞ!
  • キリスト教 救世主が来たぞ!
  • イスラム教 救世主などいない

もともとユダヤ教徒には
「多民族からユダヤ人を救う者が現れる」という
救世主伝説が信じられていた。

ただしユダヤ教ではイエスを救世主とは見なさず、
まだ救世主は現れていないことになっている。

ユダヤ教徒のうち、
「ローマの支配から救ってくれる」
「少数のユダヤ人富裕層から救ってくれる」
ユダヤ人貧困層がイエスを救世主と崇め、
この集団がキリスト教徒となる。

イエスの認識

  • ユダヤ教 キリストでなく異端者
  • キリスト教 キリスト(救世主)である
  • イスラム教 単なる預言者(ムハンマドより格下)

イエス・キリストとは「救世主イエス」という
肩書であり、本名ではない。
イエスはユダヤ人であり、ユダヤ教徒であった。

イエスなる名は当時はありふれた名前なので
「ナザレのイエス」と、村とセットで呼ばれた。

ムハンマドの認識

  • ユダヤ教 偽預言者
  • キリスト教 偽預言者
  • イスラム教 最後かつ最高の預言者

イスラム教ではモーセやイエスを預言者と認める。

ユダヤ教やキリスト教はムハンマドを
預言者とは認めていない。

奇跡

  • ユダヤ教 モーセが海を割った
  • キリスト教 イエスが生き返った
  • イスラム教 ムハンマドが神と会った

信仰者からすれば、
信じる・信じないという類の話ではない。
日本でいう「卑弥呼という人物が実在した」、
と同じレベルの歴史的事実なのである。

Cited from “Angel Road Shodo Island Japan01s3“.

「モーセが海を割った」は、
「紅海の浅瀬+干潮」で砂州が出現しただけで、
小豆島のエンジェルロードと同じ現象だと思う。

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お互いの印象

姉妹宗教であるにもかかわらず、
お互いが憎しみ合う歴史となってしまった。

原因は……カネと石油である。

ユダヤ教にとって……

  • キリスト教 危険な新興宗教 
  • イスラム教 怪しい新興宗教

エルサレム

  • キリスト教 偽預言者が死んだだけ
  • イスラム教 聖地に居座る邪教徒

ユダヤ教にとってキリスト教もイスラム教も
単なる新興宗教に過ぎない。
また、
エルサレムはユダヤ教「のみ」の聖地である。

キリスト教にとって……

  • ユダヤ教 イエスを殺した仇
  • イスラム教 間違った解釈の邪教

キリスト教にとってイスラム教は邪教であり、
キリスト教に改宗すべき、との見解である。

イスラム教にとって……

  • ユダヤ教 旧約聖書の教えを逸脱している
  • キリスト教 新約聖書は正しくない

現在はどちらも「本来の教え」を守っていない。

コーランによって本来の教えが復活したので
どちらもイスラム教に改宗すべき、との認識。

エルサレムと他教徒

  • ユダヤ教 住むのはかまわない
    キリスト教 恐れている

ユダヤ教徒を「聖典の民」として尊重している。
エルサレムにユダヤ人が住むのはかまわないが
国を創ることは許されない。

また、キリスト教徒の「自由」は恐れている。
イスラム教徒は厳しい戒律のもとで暮らしており、
自由を覚えてしまったらアラブが崩壊しかねない。

では、「全体の流れ」を追ってみよう。

  1. 天地創造
  2. ユダヤ教の誕生
  3. キリスト教の誕生
  4. イスラム教の誕生
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1.天地創造

  • 前40世紀 ヤハウェが天地を創造
    アダムとイブが人類の祖先となる
  • 前30世紀 ノアが箱舟で助かる⇒ヤハウェと契約
    人類滅亡⇒ノア一族が現代人の祖先となる
  • 前17世紀 ヘブライ人がエジプトで奴隷化
    ユダヤ人はファラオによって迫害を受けた
  • 前13世紀 モーセによる出エジプト
    モーセがユダヤ人を率いて脱出
  • 前11世紀 ヘブライ王国が誕生
    ユダヤ人の国ができた
  • 前10世紀 イスラエル王国とユダ王国に分裂
  • 前8世紀 アッシリアがイスラエル王国を滅ぼす
  • 前6世紀前半 新バビロニアがユダ王国を滅ぼす
    ヘブライ人のうちユダ民族だけが存続した
  • 前6世紀後半 ペルシアが新バビロニアを滅ぼす
    これでユダ民族がエルサレムに戻れた
  • 前1世紀 ローマに支配される
    ローマ帝国の領土がここまで広がった
  • 西暦0年頃 ナザレの男「イエス」が産まれる
    ユダヤ人権力者を批判をした
  • 30年 イエス処刑
    ユダヤ人権力者に消された
  • 50年 パウロがキリスト教を広める
    キリスト教徒でなく、弟子でもなかった
  • 1世紀 ローマに反発⇒ユダヤ人追放
    エルサレムに住めなくなってしまった
  • 4世紀 キリスト教がローマ国教となる
    これでヨーロッパ中に広まった
  • 6世紀 ムハンマドが産まれる
  • 7世紀 イスラム教の誕生
    ユダヤ教とキリスト教を大幅改訂した
  • 20世紀 パレスチナ問題

※ヘブライ人=イスラエル人=ユダヤ人

アダムとイブ

Cited from “Adam et Eve – Gustave Courtois“.

ユダヤ・キリスト・イスラム教徒ともに
ご先祖様はアダムとイヴである。
2人が禁断の果実を食べてしまった罪で、
楽園から追放されて最初に辿りついたのが
イスラエルの地である。

しかしアダムとイブの子孫である人類のおかげで、
地上には悪が蔓延してしまった……

神は人間を創ったことを悔やみ、
人類を絶滅させることにした。

ノアの方舟

人類の中で、ノアだけは正しい人物だったので、
その一族と動物のつがいだけを箱舟に乗せた。

その後、洪水が起こって地上の生命は絶滅し、
箱舟の乗ったノア一行だけが助かり
現代人の祖先となった。

時は流れ……

モーセ

ヘブライ人は飢饉でエジプトに移住してから
農耕に成功して豊かな生活をしていた。

エジプト王(ファラオ)は
そんなヘブライ人を妬み奴隷にしてしまった。
報復をさせないために男の子全員を殺したが、
1人だけ逃れ、成長したのがモーセである。

ヘブライ王国

ユダヤ人を率いてエジプトを脱出すると、
エジプト兵に紅海まで追い詰められる。
しかし……!
海がまっぷたつに割れて逃げることができた。
そして神がモーセに「十戒」を授けた。
(汝、殺すなかれ……などで有名な規則)

その後、ダビデ君がヘブライ王国を建国した。
首都エルサレムにはヤハウェ神殿があり、
唯一の絶対神として崇拝された。

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2.ユダヤ教の誕生

  • 前11世紀 ヘブライ王国が誕生
    ユダヤ人の国ができた
  • 前10世紀 イスラエル王国とユダ王国に分裂
  • 前8世紀 アッシリアがイスラエル王国を滅ぼす
  • 前6世紀前半 新バビロニアがユダ王国を滅ぼす
    ヘブライ人のうちユダ民族だけが存続した
  • 前6世紀後半 ペルシアが新バビロニアを滅ぼす
    これでユダ民族がエルサレムに戻れた
  • 前1世紀 ローマに支配される
  • 0世紀 イエス誕生
  • 1世紀 ローマに反発⇒エルサレムから追放

イスラエルの地はヨーロッパ・アフリカ・アジアの
戦略的な交点であり、常に争いが絶えず、
民族的苦難が連続した。
(イスラエルの地=パレスチナ国)

民族的苦難の連続

ヘブライ人はファラオによって奴隷化されたので、
エジプトを脱出し、ヘブライ王国を建国した。
しかしヘブライ王国は
イスラエル王国とユダ王国に分裂してしまう。

イスラエル王国はアッシリアに滅ぼされた。

その後は新バビロニアが
ユダ王国もアッシリアも滅ぼした。

ヘブライ人はバビロン捕囚によって
強制移住させられてしまう。
生き残ったのがユダ民族だけになってしまい、
ヘブライ人は「ユダヤ人」と呼ばれるようになる。

エルサレムに帰還

今度はペルシアが新バビロニアを滅ぼした。
この地はヨーロッパ、アジア、アラブ、アフリカの
中間地点であり、支配者がコロコロ変わる。

これでユダヤ人がバビロン捕囚から解放され、
エルサレムに戻れるようになった。
支配者がペルシアに交代したことで、
ユダヤ人の自治や信仰の自由が認められた。

つまり、アラブ人のおかげで戻れた。

エルサレムから追放

ぺルシアからいくつかの支配者を経て
エルサレムはローマの支配下になる。
これでユダヤ人の信仰の自由を奪われ、
重税も重なって武力衝突となる。

しかしローマ帝国軍に敵うはずもなく、
あっさり撃退⇒追放されてしまった……
ユダヤ人はヨーロッパを中心に世界中に離散し、
現在まで民族集団を形成していない。

異教徒の支配者がコロコロ変わることで
長きに渡る民族的苦難を受けるハメになったので
救世主の存在を望むようになった。
ユダヤ人にとって、救世主(キリスト)とは
「異教徒からユダヤ人だけ」を救う存在である。

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3.キリスト教の誕生

  • 紀元0年 ヨセフとマリア夫婦にイエス誕生
  • 30歳前後 ヨハネによる洗礼を受ける
    画期的な教えで民衆の心を捕えた
  • 35歳前後 大衆を扇動した罪で処刑
    ユダヤの権力批判をし、権力者に消された
  • 紀元50年 パウロが改心⇒布教
    キリスト教徒でなく、弟子でもなかった
  • 4世紀 ローマ国教になる
    これでヨーロッパ中に広まった
  • 16世紀 カトリック・プロテスタントに分離
  • 17世紀 プロテスタントが世界中に拡散
    大航海時代に宣教師も船に乗った

ユダヤ教の司祭たちはローマに賄賂を贈ることで
ユダヤ人の地を守っていた。
しかし、それが次第に私腹を肥やす方向に……

「ユダヤの権力者たちは偽善者である」
「ユダヤ人だけが救われるのはおかしい」
旧約聖書に独自の解釈を加えて
他の民族にも広めようとする男が現れた。

その男こそ、キリスト教の開祖イエスである。

ナザレの男

イエスはナザレ村の大工の息子として誕生した。
奴隷より少しマシな程度の最下層民であり、
聖書にちょっと詳しいだけの青年だった。

ユダヤ教には選民思想があった。
「ユダヤ人は神に選ばれた民である」
「ユダヤ人だけが救われる」

それに対しイエスは人類皆平等と教えを説いた。
「民族は関係ない」
「神を信じる者は全て救われる」
現代でこそありふれた文言であるものの
当時は革命的な考え方であった。

イエスは民衆から熱狂的に支持され、
人々がイエスのもとに集まるようになった。

革新的な考え

イエス自身は単なる宣教師のつもりだったが
周囲が「救世主」の役割を期待しはじめた。

「待ち望んでいたキリスト(救世主)が現れた!」
「イエスはキリストだ!」
ユダヤ教徒の中から、イエスとキリストだと
信じる集団が続々と発生しはじめた。

イエスは救世主として担ぎ上げられてしまった。
と同時に、
ユダヤ人の権力者たちから危険視されはじめた。

権力者を批判

「もしイエスを先頭に立てて民衆が蜂起したら……」
ごく少数のユダヤ人富裕層たちは、
今の体制が崩れれば特権階級でなくなってしまう。
彼らはイエスを恐れていた。

イエスが彼らを「偽善者」と批判しはじめたので、
ユダヤ人の権力者たちは消すことにした。
イエスを救世主どころか異端者扱いする。

処刑

「イエスはキリストではなく、異端者である」
大衆を扇動し、国家を転覆させようとした罪で、
十字架によって処刑されてしまった……

イエスが教えを説いて回ったのは3年間半だけで
しかも四国くらいのエリアでしかない。
にもかかわらず、
なぜ世界宗教にまで広まったのか?

パウロ

イエスの死から20年……

「イエスはキリストを語る異端者である」
パウロなる男は熱心なユダヤ教徒であり、
キリスト教徒を迫害していた。
職業はテント造りであり身分は低い。

ある時、イエスの声が聞こえて目が見えなくなる。
キリスト教徒が祈ると目から鱗が落ち、視力復活。
「イエスはキリストだった……!」

そしてキリスト教に改宗した。

新約聖書はイエスが記したものではなく、
後世の人間が記したものである。
ゆえに「イエスの教え=キリスト教」ではない。

天国のイエス「あんた誰?」

イエスに会ったこともなく、弟子でもない男が
「イエスが復活した」と騒いだのがきっかけで
世界中に広まることになる。

「信じる者は救われる」
世界中の民がこの教えにすがり1つにまとまった。
世界中の支配者がこの現象を内部統制に利用し、
人類の1/3が信仰する世界宗教にまで成長した。

その間に都合よく改変されまくってしまい、
黒人奴隷を連れながら「人類皆平等」を説き、
世界中で布教活動し、世界中で原住民を虐殺した。

イエスは自分の教えに民衆支配や黒人奴隷、
他民族虐殺を正当化する内容は含まなかったはず。
つまり「キリスト教=イエスの教え」ではない。

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4.イスラム教の誕生

  • 570年 メッカの大商人のもとムハンマド誕生
    (聖徳太子574~622年と同時期の人物である)
  • 595年(25歳) 結婚 ⇒以後9人の妻を持つ
    隊商交易でパレスチナに行った
  • 610年(40歳) ユダヤ教に感化 ⇒布教開始
    保守的な権力層と対立するようになる
  • 619年(50歳) エルサレムに一瞬でワープ
    ここで神と会って帰ってきた、らしい
  • 624年(55歳) バドルの戦いに勝利
    奴隷に関しては寛容であった
  • 625年(56歳) ウフドの戦いに勝利
  • 630年(60歳) アラビア半島を統一
  • 632年(62歳) 死去

ムハンマド

もともと大商人であったが、
他の大商人と対立するうちに武装して勝利。

アラビア半島を統一して
支配者と宗教的指導者を兼ねた存在となる。
そんな彼の指示をまとめた書物が
イスラムの教典「コーラン」である。

商人の共同体が武装して発展した宗教なので
集団による武力で解決する志向性が強い。

コーラン

コーランの内容(=彼の指示)は独特である。

「女は人前で肌を見せないこと」
この教えがもとであの格好をするようになった。

「聖戦で殺した相手の未亡人や娘を妻とせよ」
この教えがもとで一夫多妻になった。
また異教徒を殺して妻を得ることも正当化される。

「聖戦で死亡すれば、即天国に行ける」
これで自爆テロが横行するようになった。

子供に爆弾をくくりつけて相手の警戒心を解き、
自爆させる行為が正当化される。

イスラム教

ユダヤ教もキリスト教も「本来の教え」から
逸脱してしまっている。

本来の教えを復活させたのがコーランであり、
ユダヤ教とキリスト教を完全な形にした
最終形態がイスラム教である、らしい。

世界に普及

イスラム圏では異教徒に対する人頭税は厳しいが、
イスラム教に改宗すれば免除される。
また、戦争で捕虜になっても
イスラム教に改宗すれば奴隷にならずに済む。

世界中で税金逃れや奴隷にならないために
異教徒が改宗して広まっていった。

いつの間にかテロを「聖戦」などと称し、
殺人を肯定する宗教に変わってしまった……


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パレスチナ問題

  1. ダビデ王がユダヤ人の国「イスラエル」建国
  2. ローマ帝国がイスラエルからユダヤ人を追放
  3. オスマントルコがローマからイスラエル奪取
  4. アラブ人がそこにパレスチナを建国
  5. ユダヤ人がパレスチナに戻ることを許した
  6. イギリスの二枚舌(戦争資金・石油利権)
  7. パレスチナでユダヤ人が建国しちゃった
  8. ユダヤ人とアラブ人が武力衝突
  9. ユダヤ人が資金豊富で優勢
  10. アラブ人が納得できず、テロ連発

※イスラエルの地=パレスチナ地域
※イスラエル人=ユダヤ人
※パレスチナ人=アラブ人

イスラエルから追い出されたユダヤ人を
もとに戻してあげたのがアラブ人である。

恩を仇で返された

イスラエルの地に対する認識は……

  • ユダヤ教 聖書に「ユダヤ人の地」と明記
  • キリスト教 黙視
  • イスラム教 自分たちの土地である

アラブ人は戦争に勝ってこの地を手に入れ、
1000年以上住み続けてきた歴史もある。
聖書に記載があろうが他宗教の聖地であろうが
ここは自分たちの土地である。
そこに追放されていたユダヤ人を戻してやり
信仰の自由まで与えてやった。
それは近代のオスマントルコでも同様だった。

しかしユダヤ人は恩と感じなかった……
聖なる地に住むべきは神に選ばれたユダヤ人のみ。
旧約聖書にもその記述はあるし、
アラブ人からは「聖典の民」と尊重されている。

この地に「ユダヤ人の国」を復活させたい。

イギリスが二枚舌

イギリスは戦争資金を得るため、
ユダヤ人にはイスラエル建国支援を約束。
と同時に、石油利権を得るため、
アラブ人には中東独立支援を約束。

双方に独立を約束してしまった……

イスラエル建国

  • ユダヤ教 ユダヤ人国家の樹立
  • キリスト教 黙視
  • イスラム教 土地を奪われた

イギリスが原因でユダヤ人がなだれ込み、
パレスチナの地にイスラエル国が建国された。

アラブ人は勝手に国を分割されて猛反発し、
イスラエル人(ユダヤ人)とパレスチナ人(アラブ人)が
争うことになってしまった。

ユダヤ人「ここに自分たちの国を再建したい」
アラブ人「住んでいた土地を奪われた!」
アラブ人の言い分に筋が通っているものの、
資金豊富なイスラエル軍が優勢であり、
パレスチナでは難民が続出している。

Cited from “Gazasmoke“.

この状態ではパレスチナ人(アラブ人)が
納得できないのは当然である。
イスラエル人(ユダヤ人)に対するテロは
いつまでもテロが続くだろう。

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まとめ

バズった

どの教典にも「人を殺すなかれ」と書いてある。
にもかかわらず、
キリスト教は侵略行為を都合よく「布教活動」、
イスラム教はテロを「聖戦」と、人殺しを容認した。

特に、キリスト教徒による殺戮はすさまじく、
世界中で虐殺しまくった。

  • 十字軍(アラブ人)
  • 魔女狩り(ヨーロッパ人)
    奴隷貿易(アフリカ人)
  • インディアン(南米先住民)
    アボリジニ(ヨーロッパ先住民)
    ネイティブアメリカン(北米先住民)
    ホロコースト(ユダヤ人)
  • 原子爆弾の投下(日本人)

日本人からすると、キリスト教はカルトでしかない。
ゆえに、人類の1/3が信じているにもかかわらず、
日本人の99%は信じていない。

キリスト教徒同士でも数千万人単位で殺し合った。
神でもイエスでも救いようがない。

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受難の時代



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