新エネルギーとは?
現時点で日本に有望なのは、
「小水力・風力・地熱」の3つである。
しかし、
無駄な規制や利権にしがみつくゴミ供が
邪魔をしてヨーロッパのように伸びない。
日本の立地で不利な太陽光発電だけが、
なぜか国民負担(買い取り制度)で伸びている。
バカじゃないの?
人口爆発
原子力に替わるエネルギーは、
現時点では「火力」しかない。
しかし火力・原子力を使わない、
再生可能な自然エネルギーでの発電は
未来において「絶対」に必要である。
なぜか?
300年で10倍
(総務省Hpより引用)
ここ300年で世界人口は10倍に増えた。
今後もそれ以上のペースで
増え続ける見込みだ。
中国13億人・インド12億人の全員が、
車やエアコンのある暮らしを望んでいる。
発展途上国の数十億人も同様。
現在のスタイルを続ければ、
石油もウランもイナゴが大発生した後の
田んぼのようになるだろう。
限りある資源は確実に枯渇する。
そこで、
「夢の発電方法」というのがある。
核融合発電
太陽の内部で起こっている現象を
地球上で再現しようとするもの。
【メリット】
☆燃料が水素(無限)
☆膨大なエネルギーが得られる
〇安定出力
〇トリチウム(放射性廃棄物)
【デメリット】
★1億℃での反応
×兵器転用
1億℃はドラエもんレベルなので
実現不可能である。
一億℃
燃料はタダ同然で、膨大な電力が得られ、
廃棄物はトリチウムなので扱いやすい。
実現すれば、電気使い放題だろう。
1億℃に耐える素材を開発できて、
1億℃に加熱することができれば、だが。
中国で2020年度から、
2億℃の人工太陽の実験が
稼動するらしい。
太陽が西から昇る時代が来るようだ。
イヤな予感しかしない……
2000℃が限界
ちなみに原子力発電(核分裂発電)は
せいぜい2000℃程度だが、
停止後でも半年は手も足も出せず、
指を咥えて冷えるのを待つしかない。
失敗すればシャレにならない。
「もんじゅ」の失敗は600℃だが
1兆円をドブに捨てた後に、
現在も廃炉できずに維持管理費で
毎日5000万円をドブに捨て続けている。
1億℃では……想像もつかない。

いずれにせよ、
夢の発電では解決できない。
そこで、
再生可能で実現可能な
未来の発電方法をみていこう。
自然エネルギー
設置してしまえば燃料が不要なので
資源弱小国日本には必須である。
火力・原子力よりも
運転コストが一桁少ないのも魅力。
【共通のメリット】
〇純国産エネルギー
〇燃料が不要
〇ほぼ無限に利用できる
〇地球温暖化への影響
小水力発電
現時点の日本において、
「もっとも有望」な自然エネルギーである。
日本国内の新エネルギー大本命だ。
用水路や小河川、道路脇の水路、水車に
発電機をつなげて電気を得る。
(マイクロ水力発電とも呼ばれる)
メリット
☆設置可能な場所は無数に存在
〇小規模設置
〇建設・発電コスト
〇環境負荷
〇事故・大規模災害
〇離島・僻地での独立電源
太陽光との比較
(Wikimedia Commonsより引用)
☆発電量は太陽光の5倍以上
〇太陽光より狭い面積で設置可能
〇天候に左右されない
〇安定出力が可能
〇50年以上稼働できる(太陽光は20年)
×資金回収に20年かかる(太陽光は10年)
デメリット
★水路の規制が多すぎる
★河川法では大規模と同じ手続き
×水流や落差があるところ限定
×維持管理に手間(枯れ葉・ゴミ除去)
×洪水で破損リスク
×認知度が低い
水力発電だが渇水よりも、
洪水などの限度を超えた水に弱い。
規制と利権が邪魔
(Wikimedia Commonsより引用)
肝心の水路が複数の省庁が規制する。
一定の規模を超えると資格者が必要だったり、
管理規定が定められている。
たとえば、
農水省の農業用水に関する規制、
国土交通省の水利権に関する規制がある。
他の省庁の規制もある。
こういった無意味なものを排除しないと、
せっかくのインフラが普及しない。
枯葉など流れてくる本当のゴミは、
小学生でも除去できる。
しかし、
利権・規制による人間というゴミは
なかなか除去できない。
日本に有利な発電方法
日本は高温多雨な気候である。
そのうえ、
高低差が激しい地形である。
さらに、水田が普及しており、
網の目のように水路が張り巡らされている。
渇水期でもダムや溜め池から
安定的に用水路に流すシステムがある。
(蓄電池に貯めればさらなる安定化も可能)
水路に流す水量は容易に調節可能であり、
自然エネルギーにしては、
天候による影響が少ないのも特徴だ。
ポテンシャルは高い
(Wikimedia Commonsより引用)
水力発電技術は100年以上の歴史があり、
技術的な問題も解決済みであり、
発電効率は80%と抜群に良い。
ちなみに、
カナダは水資源に「超」恵まれている。
水力発電の占める割合が半分以上であり、
余るほどあるので電気料金が激安。
人ゴミを取り除いて、
日本もカナダ状態を目指すべきだ。
風力発電
日本では人間の苦情問題だけでなく、
台風があるので普及が進まず……
しかし、
世界では新エネルギーの大本命である。
ヨーロッパではサイクロンも
ハリケーンもないので盛んに行われ、
風力が主力発電の1つになりつつある。
メリット
☆発電コスト(大規模は火力並み)
〇建設コスト
〇規制が少ない
デメリット
★台風で破損リスク
★風が不安定
×送電コスト
×騒音問題(住宅地)
×景観問題(観光地・景勝地)
×落雷で故障リスク
×地震で停止リスク
×鳥が直撃
電力会社や消費地まで
設置場所が遠いことが多く、
発電量が少ないわりに
送電コストやロスが大きい。
風力発電で水素(燃料)を生成し、
蓄電して安定化する技術が発達中である。
最大の敵は「風」
風がないと発電できないのに、
風が強すぎると壊れるワガママヤローである。
たとえば、
宮古島(2007年)では
台風直撃による74m/sの爆風で
7機がブチ壊れた。
おまけに、
折れたブレードはよく飛ぶ形だ。
民家や子供の集団に直撃したら……
非常にマズいことになる。
しかし、
日本は海洋立国かつ工業立国であり、
独自の技術で台風を克服したい。
それが実現すれば、
東南アジアやサイクロン・ハリケーン地帯に
輸出することができる。
季節と需要
日本においては、
風が強い時期(冬)と
電力需要が大きい時期(暖房)が合う。
立地条件は良好である。
おおむね、
風力発電1基で500~1000世帯の
電力を供給できる。
洋上風力発電
(Wikimedia Commonsより引用)
浅い海に基礎をつくり風車を設置。
立地・景観・騒音・風量などの
デメリットを一気に解決できる。
送電ロス・導入コストは難点だが、
ポテンシャルは非常に大きく、
ヨーロッパでは盛んである。
いっぽう、
日本だと台風の風と波の問題があり、
それをかわす必要があるため、
設置場所が限られる。
地熱発電
火山活動による地熱で発電する。
発電量も安定出力も申し分ない。
火山帯の上にある日本では期待が大きい。
しかし、
膨大な初期費用と国立公園、
さらに温泉地がそこに立ちはだかる。
メリットは大きい
日本は環太平洋火山帯の火山国であり、
世界3位の地熱資源を持つ。
☆安定出力(天候・昼夜・季節)
〇発電量が大きい
デメリット
(Wikimedia Commonsより引用)
★候補地の多くが国立公園内
★建設に10年以上かかる
×火山噴火の可能性
×温泉地の反対運動
1~3kmもの井戸を掘る必要があり、
建設コストが非常に高い。
燃料を使わないが、
火山ガスに二酸化炭素が多く、
地球温暖化防止に貢献しないという意見も。
普及しない理由
地熱発電の占める割合は、
全体で0.2%、盛んな九州でも2%しかない。
なぜか?
原因は「人間」だ。
自然や温泉
(Wikimedia Commonsより引用)
日本には活火山が100あるが、
多くは国定・国立公園内にある。
規制が厳しいので地熱発電所を作れない。
さらに、
湯量・温度の低下や景観を損なうとの
周辺温泉地の猛反発もある。
ちなみに、
地熱発電で温泉が枯れた例はない。
利権
地熱発電には利権の旨味がないので、
原子力や太陽光より国の支援が消極的であった。
さらに、
地域独占の電力販売体制により、
新規参入の壁が大きい。
高度経済成長期には
石油や石炭に代わるエネルギーとして注目。
しかし国は、
利権が大きい原子力を優先した。
さらに、
地方の役所が前例重視の事なかれ主義で
規制を通さないのも問題だ。
小水力発電同様、
人ゴミの排除が必要である。
海で発電する
波力・海流・干満を利用して
発電することができる。
現時点ではあと一歩だが、
実現不可能というほどでもない。
海洋立国日本においては、
将来的にポテンシャルが高そうだ。
波力
波からエネルギーを得て発電する。
そのスタイルは海面・海中・海上と
さまざまである。
☆発電量が多い
〇発電量を予想しやすい
面積当たり風力の5~10倍、
太陽光の20~30倍の電力を得られる。
デメリット
★大規模施設が必要
★設置場所が制限
×貝類の付着
×塩による錆び・腐食
×生態系に影響
×津波や嵐
×テロの標的
大規模設備が必要なうえに、
貝や塩の影響で施設が5~10年しかもたず、
コストパフォーマンスは悪い。
さらに、
生態系への影響で漁業権が絡み、
航路の影響で設置が制限され、
設置そのもののハードルが高い。
ヨーロッパで普及
(http://www.cityu.edu.hk/see_mer/marine-energy-introduction.htmより引用)
スコットランドではウミヘビのような設備を使い
海面の上下運動で発電している。
100年の1度の大波にも耐えられるとのこと。
(Carnegie Wave Energyより引用)
オーストラリアでは海中で発電することで、
景観や安全性を確保している。
海の中なら船舶航路や荒波の影響がない。
(東京大学より引用)
日本は海上に設置し、
振り子運動で発電している。
発電量は多く、一基で数千世帯を賄える。
海流発電
日本には広い経済水域があり、
速い海流にも恵まれている。
(http://www.cityu.edu.hk/see_mer/marine-energy-introduction.htmより引用)
海上でも海中でも発電は可能である。
メリット・デメリットは
波力発電とほぼ共通である。
潮汐と同じく、
潮流の強さや方向は正確に予測可能。
漁業権や航路の問題で設置ポイントが難しい。
設置さえしてしまえば、
安定して発電できるし、量も多いが……
デメリット
★送電コスト
×送電ロス
沖合に設置するので、
長大な海底ケーブルが必要である。
この問題を解決するため、
沖合でバッテリに充電し、
タンカーで運ぶ技術を開発中である。
潮力
満潮時に堰を解放して海水を導入する。
干潮時に堰を閉鎖してタービンに誘導する。
落差の小さい水力発電のイメージである。
メリット・デメリットは
波力発電とほとんど共通している。
イギリスが強い
イギリスでは人工ラグーンを建設し、
電力の1割程度を供給できる予定らしい。
日本同様、四方を海に囲まれた
海洋立国であり、お手本になる。
バイオマス発電
藻類・サトウキビ・トウモロコシ・
雑草・薪・など動植物から燃料を得る。
家畜の糞尿・食品廃棄物・木クズを使えば
廃棄物削減になり一石二鳥である。
メリット・デメリット
☆どこでも設置可能
〇森林国家日本に有利
〇廃棄物・排泄物を燃料にできる
〇発電所の設置場所が自由
〇田舎の雇用創出
〇エネルギーの地産地消
○余分な二酸化炭素が出ない
★発電量が少ない(原油の数%)
×燃料の調達が面倒
手間もかかるし、発電量も少ないが、
他の発電方法にはない強みがある。
柔軟性が強み
太陽光・水力・風力は
設置場所が限定されるが、
バイオマス発電所はどこでもOK。
設置場所だけではない。
バケツ1個分から東京ドームまで
規模も自由にできる。
木クズのバイオマス発電所は山に、
家畜糞尿なら牧畜地域に、
廃油の場合は工業地帯に、と
柔軟に対応できる。
家庭においても庭で発酵させたり
ペレットストーブなど屋内でも
実用可能である。
田舎の家庭向き
薪やペレットの置き場所に困るのと、
煙や火事リスクから都会では難しい。
我が家には薪ストープがある。
暖かくなるのに1時間くらいかかる。
スイッチ1つで済むエアコンとは
利便性で劣る。
薪割りも重労働である。
とはいえ、
エアコンと比べ物にならないパワー。
一度暖まれば持続性は高く、
手間を惜しまなければ有用である。
薪代としては、
週末だけの利用で一冬3万円くらい。
森林国かつ海洋国
日本は国土の2/3を森林が占め、
木材は発熱量も良好である。
(薪2~3kg≒灯油1L)
未利用の間伐材が年間800万tもあり、
運ぶのに費用がかかるので放置されている。
これらを有効利用できれば、
地域のエネルギー源になり得る。
田舎ほどやりやすいので、
村おこしのポテンシャルも高い。
海藻からエタノール
日本には豊富な領海がある。
海で藻類を繁殖させて
バイオエタノールを得られる。
現在は商業ベースに乗るほどではないが、
未来は主力発電に化けるポテンシャルはある。
メタンハイドレート
夢の天然ガス「燃える氷」……
水深500~1000mで水と共に結晶化している。
日本近海は世界有数の埋蔵地であり、
100年分の天然ガスが眠っているらしい。
実用化されればガソリンの代わりにもなり、
車の移動も財布に優しくなる。
メリット・デメリット
(Wikimedia Commonsより引用)
☆天然ガスを輸入しなくていい
〇既存の発電所を使える
〇ガソリンの代わりにもなる
〇コンバインド発電で環境負荷低減
★採掘が困難
×二酸化炭素が火力発電の70%くらい出る
×10年分しか採れないかも
温室効果20倍
メタンの温室効果は
二酸化炭素の20倍に達する。
海中のメタンは自然と海底から
空気中に放出されている。
地球温暖化により
メタンが放出されやすくなり、
放出されたメタンによりさらに温暖化し、
より多くのメタンが放出されるという
悪循環ができてしまう。
地球の救世主?
メタンハイドレートを積極的に利用すれば、
資源を得られるだけでなく、
地球温暖化防止にも役立つ。
数億年前には大量のメタンによる
極端な温暖化によって大量絶滅が
引き起こされた例もある。
その前に有効利用し尽くせば、
人間だけでなく他の動植物も
救うことになる。
日本の救世主?
(経済産業省HPより引用)
エネルギーの95%を輸入している
資源弱小国家である現状から、
輸入ゼロの資源大国に変身できる、
かもしれないが……
実現のメドは立っていない。
個体と液体
(Wikimedia Commonsより引用)
これに尽きる……
メタンハイドレートは深海の海底の、
「さらに下」にある。
現在は採算が合わない状態だ。
石油は液体なので、
どんなに深くてもストローを刺して、
一ヶ所で吸い出すように地上に集められる。
いっぽう、
メタンハイドレートは個体なので、
全面積から掘り出す必要がある。
採掘が困難で採算が合わなかった
シェールガスは技術革新によって
一気に商業ベースに乗った。
しかし、
「個体と液体」という物理的な問題が
大きく立ちはだかる……
太陽光発電
日本で普及「しちゃった」発電である。
小水力は規制が多く面倒、
風力・地熱は反対が多く面倒、
さらに利権の旨味もないので国が消極的。
そこで、
規制や反対が少ないうえに、
利権の旨味がある太陽光発電に
スポットライトが当たった。
メリット
☆売電収入(設置者のみ)
○休耕田や空地を利用できる
〇故障が少ない(駆動部分がない)
〇専用敷地が不要(屋上)
〇設置場所(腕時計から人工衛星まで)
〇非常用電源になる
〇保守管理費用が安い
発電パネルによって太陽光で発電する。
個人でも大規模でも可能。
年々安くはなっているが、
まだ全発電量の1%に満たない。
デメリット
★割高な電気代(買い取り制度)
★発電量がとても少ない
×発電効率(15~20%)
×夜間や天候不良で発電できない
×パネルが高価
×パネル製造に大量の電力
×パネル製造・廃棄で汚染
×安定出力(夜間・天候)
×景観問題(住宅地・観光地)
×森林伐採による土砂崩れ
×森林伐採による生態系破壊
×農地減少
×反射光(近隣住宅の温度上昇)
×膨大なパネルが必要
×廃棄パネルで土壌汚染
×パネルが高価
×パネルが強風で飛ぶと危険
×パネルの寿命短い(20年)
一般人が損をしている
2011年の東日本大震災で原子力がポシャり、
次のターゲットは太陽光に決まった。
環境保護wを名目に電気代に上乗せし、
買い取り制度で普及させた。
2015年前後が太陽光バブルである。
その頃、怪しい訪問販売業者が
ボッタくり価格で太陽光パネルを売ろうと
アナタの家庭にも来なかっただろうか?
太陽光バブルは一瞬で終わったので、
そのような業者は最近来なくなった。
日本での太陽光発電とはつまり、
そういうことだ。
原子力村⇒太陽光村
なぜ今、全国の原子力発電所が
稼働していないのか?
環境や国民の安全を考慮してではない。
そんなもの、どうでもいい。
太陽光バブルで儲けて力をつけた業界団体が、
買い取り価格を下げないように圧力をかける。
地元を炊き上げて原子力反対させ、
太陽光発電を猛プッシュしているからだ。
その証拠に、
田舎で景観や農地をブチ壊しながら
パネルが設置されまくっている。
シロアリの巣
太陽光発電は経産省の新たな利権であり、
「シロアリの巣」とも揶揄される。
太陽光発電の買い取り価格は1kw42円。
普通に電気を買うと1kw24円。
バカ高い買い取り価格による差額は
一体誰が支払っているのか?
それは、我々国民であり、
電力料金にしっかり上乗せされている。
国民1人40万円
買い取り額1兆円……
パネルを設置しない貧乏人が貢ぐシステム。
買い取り保証期間20年間で
国民1人あたり40万円が奪われる。
カネ・カネ・カネ、カネ・カネ・カネ……
日本はいつからこんな国になったのか。
補助金と買い取り価格の吊り上げで
国民に負担を強いてメーカーや
施工業者に儲けさせ、そこに天下るわけだ。
日本は太陽光が少ない
サマータイムに適した地域は、
日照時間が長い地域(高緯度)である。
太陽光発電で長い時間、
発電できる地域ともいえる。
具体的には、北海道より北である。
または、
「超」強烈な日差しがある熱帯地域だ。
日本は不利
日本は高緯度地方でないから
欧米よりもはるかに日照時間が短い。
かといって、
熱帯や砂漠の強烈な日差しもない。
「太陽光」はイマイチな国だ。
ゆえに先ずは、
日本独自の地形・気候を生かし、
「小水力」「地熱」を伸ばすべきと考える。
風力は……
その2つを伸ばした後に
欧米から洋上大規模発電を
導入すればいい。
砂漠も白夜もない
サウジアラビアやオーストラリアには
膨大な砂漠地帯と強烈な日照があり
太陽光発電の普及に成功している。
ヨーロッパはパネル価格が安いので
導入費用が日本の1/2と安い。
さらに、
高緯度なので日照時間が長く、
発電時間が長い。
発電コストが小さいので普及している。
日本には強烈な日照もなく、
長い日照時間もなく、
ボッタくり価格のパネルしかなく、
この分野はあまり得意ではない。
しかし、
利権が多いので買い取り制度で
国民に負担を強要して普及している。
夜間・天候の影響
365日×24時間=8760時間
フル発電しているのは1140時間。
全体の13%に過ぎない。
日本の全発電量に対する
再生可能エネルギー発電量は15%。
水力7%、太陽光7%、その他1%である。
これだけのカネをかけて、
たったの7%しか発電できていない。
農地減少
田舎によくある、
メガソーラーに特徴的なデメリットである。
耕作放棄地に設置しまくっているが、
太陽光パネルを設置してしまえば、
食料危機が訪れた時に農地に復帰できない。
土壌汚染
発電時には環境汚染しないが、
パネルを作るのに膨大な電力を必要とし、
鉛やカドミウムなど有害な金属を使っており、
環境汚染もしている。
パネルの廃棄処分にも規制がない。
適切な場所に埋められておらず、
タレ流しの可能性がある。
電力買い取り制度は
国民に負担を強いているので
長続きはしないだろう。
既に文句が出ているし。
地球上でやる太陽光発電には
あまり期待感が持てない。
シェールガス
シェール層は2000m超の深さにあり
手も足も出なかったが、
2006年アメリカでの技術革新によって、
安価に採掘できるようになった。
メリット
(Wikimedia Commonsより引用)
☆安価で大量の天然ガス
〇ついでに原油も採れる
〇原子力不要
アメリカは現在、
世界最大の天然ガス生産国である。
デメリット
(Wikimedia Commonsより引用)
★地下水汚染(化学添加物使用)
×空気汚染(メタンガス)
×水源枯渇(採掘に大量の水)
×地震誘発
発電では安くて良い燃料である。
コンバインドサイクル方式で
CO2や汚染物質を抑えられる。
しかし、
採掘では環境へのダメージが大きい。
LNG(液化天然ガス)
天然ガスをー161.5℃まで冷却すると
液化することができ、
体積は1/600にまで縮小する。
パイプラインを持たない日本は、
資源を船で輸入するしかない。
天然ガスを液化することで、
輸送・保管効率を飛躍的に高められる。
ただし、
お値段が高めである。
日本にも恩恵
(Wikimedia Commonsより引用)
2018年、日本にもアメリカの
LNG(液化天然ガス)が到来した。
一隻で5000万世帯分(1日分)の
電気を賄うことができる。
世界中からLNGを
ボッタくり価格で輸入していたが、
アメリカのシェールガスLNGのおかげで
競争相手が出現し価格が下がってきた。
燃料を海外に頼るしかない日本は、
燃料コストを下げる状況は
歓迎すべきである。
コンバインドサイクル発電
火力発電は、進化した。
ガスタービンと水蒸気タービンを
組み合わせ、二重に発電する。
燃料を燃やしてガスタービンを回し、
熱い排熱で水蒸気を起こして
水蒸気タービンも回す。
1の燃料から2~3倍の電気を得られる。
と同時に、
CO2貯留技術で原子力発電並みに
排出量を抑えられる。
その他の発電
揚水発電や水素発電はもう少し時間が必要。
宇宙での太陽光発電などもある。
揚水発電
(Wikimedia Commonsより引用)
電気は貯蔵が難しいエネルギーであるが、
水力は発電効率80%と非常に良好。
そこで、
高いところに東京ドームほどの調整池を造り、
電気を溜めずに水を溜める方法がある。
〇即座に揚水・発電を切替可能
〇大規模停電のバックアップ
×欧米に比べ小規模しかできない
×設置コスト
物理バッテリ
昼間に水を落として発電し、
夜に余剰電力で水を汲み上げておく。
汲み上げるエネルギーと
落ちるエネルギーは同等だが、
送電ロスを考慮すると30%は消える。
新しくエネルギーを作るというよりは、
物理的バッテリーと呼ぶべき、
「無駄を減らす技術」である。
原始炉は夜でも発電を止められない。
電気を使わない時間帯でも
エネルギーを産生し続けてしまう。
この物理バッテリがあれば、
使わないエネルギーで揚水できるため、
無駄を減らす意味がある。
海水揚水発電
海を下池として使えば
ダムが不要でありコストが大幅に下がる。
しかし、
海水なので設備が腐食しやすい。
〇発電コスト
★機器の防錆加工
×海生生物への影響
×陸上での水漏れ塩害リスク
×年間稼働率の低さ
沖縄は撤退
世界初の海水揚水発電所である
沖縄やんばる海水揚水発電所は
採算が合わずに撤退した。
成功すればかなり有力だが、
現在の技術力では難しい。
水素発電
液体水素で発電する。
実用化されているがまだコストが合わない。
安くできれば電気使い放題になる。
☆水素は無限に入手できる
★水素取り出しが高コスト
★核兵器以上に危険
★兵器転用
★発電設備の費用がかかる
宇宙で太陽光発電
月や宇宙空間に太陽光パネルを設置し、
マイクロ波で送電する。
宇宙空間なら発電量は地上の10倍になる。
☆発電量は一定で大量
☆環境への影響なし
☆安定出力(夜間・天候・季節)
☆設置場所
★実現ほぼ不可能
★兵器転用
★地球に電気を運ぶ
×宇宙チリ(秒速数km)との衝突問題
実現は遠い
パネルを宇宙に上げる技術だけでなく、
マイクロ波で発電した電気を
地上に送る技術も開発が必要だ。
日本・アメリカ・ヨーロッパで研究中だが
巨大な太陽光発電システムを運ぶ手段も
マイクロ波で送電する技術も
まだまだ実現のメドが立たない。
各種データ
エネルギーの変遷は、
水力(戦後)⇒石炭火力(高度経済成長期)
⇒石油火力(昭和)⇒原子力(平成)
⇒シェールガス火力(令和)
天然ガスでの火力発電をメインに
再生可能エネルギーをサブで使うのが
世界的な流れになっている。
(欧米で原子力不要論が出ている)
世界の消費電力
全世界では25兆kWhである。
(内訳は、火力65%・原子力10%
再生可能エネルギーが25%)
人口爆発と比例して増え続けており、
20年後には35兆kWhに達する見込み。
火力と原子力に頼る現状を
どげんかせんといかん。
消費電力割合
1位 中国26%
2位 アメリカ18%
3位 インド5%
4位 日本・ロシア4%
次いで、
ドイツ・フランス・イギリスなどの
主要先進国が2%前後である。
発電効率
水力 80~90%
火力(天然ガス)50~60%
火力(石炭・石油) 40~45%
原子力 20~30%
風力 20~40%
太陽光 10~20%
地熱 10~20%
全世界の発電効率を
平均すると40%程度である。
水力・火力以外は
逃がしているエネルギーが大きい。
世界では風力発電が圧倒的なのに、
日本で太陽光発電が圧倒的な理由は、
以下略。
発電コスト目安(1kWh)
原子力 10円 ※日本試算(発電のみ)
水力 11円
火力 12~13円(石炭・天然ガス)
太陽光 15円
原子力 15円
※アメリカ試算(廃炉・廃棄・補償有)
地熱 17円
風力(地上) 15~20円
小水力 25円
バイオマス 10~30円
風力(洋上) 35円
火力(石油) 30~45円
次世代の発電は規模が小さいので、
現在の単価は高めである。
大規模になれば一気に安くなる。
ヨーロッパの風力発電は、
10円を切る地域も出始めた。
日本
天然ガス 40%
石炭 30%
石油 10%
自然エネルギー 9%
水力 8%
原子力 3%
日本の消費電力は1.2兆kWhである。
最大需要を賄うために、
1.5兆kWhを発電する必要がある。
日本はカネにモノを言わせて、
7割以上が手っ取り早い火力発電である。
東日本大震災で
廃炉まで含めた原子力のコストの高さと
廃棄物の処理方法・保管場所がないこと、
官民ズブズブの利権構造が国民にバレ、
原子力は一気に衰退してしまった。
家庭の電力
エアコン・冷蔵庫 40%
照明 25%
給湯 25%
その他 10%
もっとも節約の効果が出やすいのは、
無駄な照明を消すことである。
技術より意識を改革
家庭では無駄な照明を消し、
屋外ではアホ丸出しのネオンを消すのが
第一選択である。
本当に必要なのか?
日本には原発が54基あり、世界第3位の規模である。
人口比から考えると、明らかにヤリすぎ。
無駄な電気が多すぎる
パチンコ85万Kw、原発1基で50万Kw。
パチンコだけで原発1.5コ分……
パチンコのネオンは1店で
200世帯分の電力を消費する。
原子力発電所を造ってまで、
10万年も目が離せない核廃棄物を出してまで
パチンコが必要なんだろうか?
パチンコだけではない。
24時間営業や繁華街の電飾も、
電気の無駄。
比較
ヨーロッパの繁華街。
(Wikimedia Commonsより引用)
日本の繁華街。
まとめ
日本には次世代の発電を実現する
技術も気候風土も既にある。
しかし、
人がバカすぎて普及には至っていない。
我々の電気代を値上げしてまで
太陽光パネルを設置しまくっているのが、
その証拠だ。
なぜ、
「小水力・風力・地熱」で本気を出さない?
核廃棄物やもんじゅでドブに捨てている税金を
次世代発電方法の研究に使ってほしい。
地中や海底、宇宙には無限のエネルギーが
眠っているはずだ。
原子力はまだ人類には早すぎる。
原子力より原始力、である。
