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【失敗修正方法】隠し味30「まずいカレーを美味しく」コツ作り方アレンジ

隠し味とは?

隠し味には大人向けと子供向けがある。
しかし、ぶっちゃけると隠し味はなくてもいい

入れ過ぎるとカレーが台無しになるし、
カレー風味の無国籍料理になりかねない。
慣れないうちはバター・ケチャップ、
中濃ソースあたりが無難。

でも、入れる人は多い

ただ単に美味しい食べ物ができればいいなら、
箱の通りに作ればよいし、何の工夫もいらない。
実は、隠し味を入れる目的というのは、
美味しくするためだけではない。

なぜ、入れるのか?


(https://www.youtube.com/watch?v=vv34mrcRuVsより引用)
入れたくなる
からだ。

箱の作り方通りだと何か物足りない……
また「他の人と一緒じゃイヤ!」などの理由で
変化や個性を出したいのが人情なのだ。

どんな目的なのか?

隠し味には旨味・甘味・酸味・コクなど
得意分野がある。

得意分野を把握して、
自分のカレーに足りなさそうな味を
補強するのが目的だ。

ターゲットは?


隠し味にも、子供向けと大人向けがある。

作るカレーが子供と一緒に食べる
家庭用のママカレーなのか、
それとも大人用カレーなのかで
隠し味の選択は変わる。

子供も食べるなら美味しさが重要なので
甘味旨味が強い隠し味を使う。
大人しか食べないなら非日常感が重要なので、
酸味苦味が強い隠し味を使う。

例えば、塩

たとえば鍋をしているとき、
途中から野菜の水分で味が薄くなってくる。

そんなときは、
塩を2~4ツマミ加えて
「塩をキメ直す」のが一番手っ取り早い。

ギャンブルは避けたい

ここで鍋に、
醤油を入れてしまえば鍋の風味が台無し、
味噌を入れてしまえば鍋の個性が台無し。
やはり、塩でなければいけない。

そのほかに、
ソースや焼き肉のタレ、コンソメなどを
入れれば一発で無国籍鍋になってしまうし、
コーヒーとかチョコとかは論外だ。

カレーなら鍋と違って目立たないだけで、
実際はそれと同じコトをしていることになる。
入れるなら、慎重にいきたい。

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隠し味(旨味)

調味料系を追加すると、
手軽に旨味を強くすることができる。
煮込まずに美味しくするような
時短カレーに有効。

醤油・ソース

日本の食卓にある調味料2トップであり、
最初からカレーに混ぜて作る人や、
味が薄いときに足す人が多い。

高校の林間学校でカレーを作った時、
カレーに醤油やソースをかけて食う奴らが
予想以上に多くて驚いた。
オレには意味不明だったが、
それが家庭の味だったのだろう。

やってみると意外と合うし、
食べ慣れた味になるが、邪魔……
見たメもなんかイマイチだし。

ちなみに、
とんかつソースは旨味重視で子供向け。
ウスターソースは香辛料が多く大人向け。

オタフクソース

フルーツも多用しているので
チャツネの代替品になる。

甘さは砂糖ではなく、
ナツメヤシ由来なのでトロピカルな甘さ。
砂糖だと味気ない、という人に。

トマトケチャップ

トマトの旨味や調味料の甘味で
美味しくはなるが、お子様向けの味になりがち。

大人のカレーには甘味旨味よりも、
酸味苦味が効いている方が好まれるので
「新鮮なトマト」を使ったほうがいい。

味噌


(Wikimedia Commonsより引用)
旨味とコクが大幅にアップする。
醤油と違って和風のカレーでなくとも
威力を発揮する。

カレーの隠し味としては
トップクラスのポテンシャルを秘める。
しかし入れ過ぎると、
カレーではない別の料理になってしまう。
あと、
味噌は強い調味料のため、
誰が作っても画一的な味になり、
個性が台無しになりがち。

たとえば、
醤油ラーメンは個性を出しやすいので
全国にご当地ラーメンがある。
いっぽう、
味噌ラーメンは北海道だけ。
どの店でも同じような味になりがちで
他店と差別化しにくい。
ラーメン屋開業者が避けたがるからだ。

焼肉のタレ

味が濃い上に完成された味の調味料なので、
甘味も旨味もコクも出やすい。

しかし、
味噌と同じくカレーから離れるので
カレーとしては邪道。

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隠し味(酸味)

ヨーグルトや果実系で酸味を追加できる。
全体的に大人向けの隠し味となる。

ヨーグルト


しっかり溶いた
ヨーグルトをルゥと同時に入れる。
量は4人分で1/2Cupくらいが目安。
カレーと酸味は、意外と合う。

酸味とコクがプラスされるので
北方のインド人がよくやる。

塊のまま加えるとダマになって興ざめ。
スプーンでもいいのでしっかりと溶き、
トロトロにしてから加えた方がいい。

大人向け

ヨーグルトには酸味と同時に、
苦みを強調するチカラがある。
いわば、大人向けの隠し味である。
オカンが作って子供と一緒に食べるような
肉、玉葱、人参、ジャガ芋の家庭用カレーには
あまり向いていない。

マヨネーズ

上記の林間学校中に、
サラダ用に用意したマヨネーズを
ドバドバとカレーにかけている
味覚障害のデブがいた。
世の中には、本当にいろんなヤツがいる。

でもよく考えたら、
マヨネーズは酸味も甘味も旨味も強い。
行動は意味不明だが、味は良いだろう。

超失敗作の一発逆転にギャンブル的に使うとか、
クソデブの旦那は喜ぶかも?

リンゴジュース


リンゴジュースを入れると、
手軽に酸味を足すことができる。
某牛丼チェーンの牛丼にも入っており、
煮込み系料理の酸味に適している。

甘味もあるので子供向けでもOK。

ワイン


リンゴジュースの高級版といった感じ。
赤は苦み渋みがあるので大人向け。

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隠し味(甘味)

甘い味の素材であり、子供向けの隠し味だ。
とはいえ、
甘味というより旨味を強化する目的になる。

砂糖


砂糖を少し入れる人は多い。

いっぽうで、
甘くなり過ぎるとか、単純すぎてイヤ!とか、
中級者以上からは避けられがち。

ちなみに金沢のブラックカレーは
砂糖を隠し味ではなく前面に出しており、
焦がすことで苦みとコクを強化している。

辛さはそのまま

辛さを中和する目的で砂糖や蜂蜜を
入れる人も多いが、辛さは弱くならない。
辛くて甘いカレーになるだけ。

辛さを中和したいのならマスクするしかない。
牛乳とかココナツミルクでマイルドにするか、
完成後に生卵やジャガイモと混ぜて食べる。

ハチミツ


リンゴとハチミツが恋をすると、
子供向けのカレーになるらしい。
甘味・コク・照りが追加される。

バーモントカレーはこの組み合わせで、
子供向け甘口カレーの覇権をとった。
(現在もシェアはブッチギリの1位である)

ただし、
子供と一緒に食べる家庭のカレーなら
アリかもしれないが、
カップルだと甘すぎてイマイチかも。

トロミが消える

完成したカレーに追加するのはNG。

煮込む前に加えること。
デンプンの分解酵素を含むので、
煮込んで失活させないとトロミが弱くなる。

だ液にも同様の酵素が含まれており、
口をつけたオタマをカレーにつけるのはNG。

メープルシロップ


ハチミツの代わりにこちらを使う人も。
辛口のカレーに使うと面白い風味かも。

ジャム


甘味と酸味を同時にアップさせられそうだが、
変化を実感できるかどうかは不明。

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隠し味(コク)

コク味とは「味の複雑さ」で生まれる。
料理の重厚感、余韻や広がりなど、
単純な旨味とは別の満足感である。

甘味・旨味のハーモニーが子供向けのコク、
辛味・酸味・苦みのハーモニーが
大人向けのコクといった印象。

固形スープ

カレーの味が薄いときに、
ルウ追加と並んで有効とされる。

ただし、
ルウにも同じようなエキスが入っており、
味が重たくなるかもしれない。
味を複雑にしてコク味を出したいなら、
骨付き鶏を使うという手もある。

バター


全体がまろやかになり、
香りとコクがプラスされる人気者。
煮込む段階でも完成直前でもいいし、
トッピングにも使える万能選手。

チーズ

隠し味というか、トッピング。
お子様向けといった感じにはなるが、
やはりチーズは何にでも合う。

余ったカレーにチーズを乗せて
焼きカレーにする人もいる。

インスタントコーヒー


苦みとコクがプラスされる。
手軽に欧風カレーのような風味になる。
小さじ1程度が無難。

隠し味としてはトップクラスの人気だが、
誤魔化している感じがして
中級者以上からは好まれない。

チョコレート


インスタントコーヒー同様、
一晩寝かせたようなコクを手軽に出せる。
入れ過ぎると失敗する上に、修正不可能。

欲張らずに一かけら程度に。

ココナツミルク

最後に入れてひと煮立ち。
4人分で1Cupが目安。

南方のインド人がよくやる手法であり、
一気にトロピカルなカレーに変身する。
ただ、好き嫌いはある。

缶は余りやすい


ひとつ注意点がある。
缶の方がスーパーなどで手軽に手に入るが、
余りやすいし、日持ちもしない。
トマト缶の余りをいつも捨てているアナタなら、
確実に無駄にするだろう。


紙パックを使い切るか、
粉で買ってその都度溶いて使うのが
オススメである。
粉なら数ヶ月もつので、
どんなヘタクソヤローでも
無駄にしないで済む。

もう1つ注意点がある。
あまりに早いタイミングで投入し、
長い時間煮込むと油が分離してしまう。
あえて半量を分離させる方法もあるが、
仕上げの前に加えてひと煮立ちが無難。

生クリーム

手軽にリッチなカレーに変身する。
途中で混ぜると変化を実感しにくい。

インド人がよくやるように
最後にひと回しするだけの方がオススメ。

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隠し味(すりおろし)

タマネギ・ニンジン・リンゴなどの
すりおろしを煮込むタイミングで
加える人は多い。

すりおろして混ぜると
カレーに負けてしまう感じもする。
変化や効果があるかは不明。

ニンニクは威力を発揮する。

リンゴすりおろし

フルーティなカレーを作りたい場合、
リンゴがもっとも無難である。
タマネギとちがって、
大量に入れても失敗しにくい。

ハチミツと恋をさせて
子供向けのカレーを作るのなら
バーモントカレーを買った方が早いかも。

タマネギすりおろし

有能だが扱いづらい。

生のすりおろしは少量が鉄則。
多いとタマネギくさくなるのでNG。

たくさん入れる場合は
しっかり煮込まないといけない。
その場合はかなり甘くなる。

ニンジンすりおろし

隠し味というよりは、
普段ニンジンを食わない子供に
強引に食わせるために混ぜる。

アレルギーの子供に
大量のニンジンを食わせると
症状が治まるという話をよく聞く。
そういう使い方もアリ?

ニンニク


もはや第6の味覚ともいえる存在であり、
入れれば食が進むのは確実。

しかし、
ニンニクに頼り過ぎなイタ飯屋が
素人っぽいのと同じように、
ニンニクに頼り過ぎなカレーも
初心者丸出しなので卒業したい。

ニンニク生姜ペースト

ジンジャーガーリックペーストは
インド料理の王道中の王道。

ニンニクとショウガのすりおろしを
1:1で混ぜる。
爽やかで旨そうな香りがする。

タマネギを炒めた後に追加し炒めると
風味がかなりパワーアップする。
タマネギと同時に炒めるのは
焦げてしまうのでNG。

または、
最後にテンパリングするのもアリ。

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隠し味(その他)

え?と思うような
変わりダネの素材でも
違和感無く受け入れてくれる……
カレーには、そんな懐の深さがある。

ローリエ


水で煮込む段階でローリエを加えると
作っている途中、香りがお上品になる。

シャバシャバ系カレーやスープカレー、
白いシチューなら効果は高い。
しかし、
ドロドロ系カレーだと
香りが消されてしまいがち。

ビール


苦みとコクがプラスされる。
牛肉とかのビール煮はヨーロッパ的で旨い。
コッテリした大人向けカレーに使える。

日本のビールでもいいが、
シメイとかのヨーロッパ系濃い目ビールが
より適していると感じる。

鷹の爪


味がシャープになる。
トウガラシは辛味だけでなく、
旨味も強いし、香りもいい。
スパイスの王様的存在だ。

しかし、家庭でカレーを作る時は
子供もいるのでなかなか入れられない。

隠し味というよりは、
テンパリングでよく使う。

カレー粉


もはや隠し味でも何でもないが、
物足りなさを感じた時に加えれば、
簡単に「カレーらしく」なるのは確か。

大正漢方胃腸薬

独特の香りがするので、
和風のパウダースパイスといえなくもない。
同じ目的で養命酒を使う人もいる。

ちょっと無理やり感はあるが、
毎回同じ味で飽きてきたらアリかも。


野菜から出た水分だけを使うなど、
水をまったく使わない人もいる。

しかし、
旨味を他の食材に運んで全体をまとめたり、
火の通し方を均一にしたり、
粘度・濃度の調整など、水は良い仕事をする。

初心者は水を避けたがるが、
上級者は水を使いこなす。

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トマト

日本人が醤油味なら何でも旨いと言うように、
欧米人はトマト味なら何でも旨いと言う。

トマトは最強の武器かもしれない。

新鮮なトマト


トマトには他に代替が効かない旨味がある。
新鮮なトマトには、さらに酸味と香りがある。

新鮮なトマトを1cm角切りにし、
潰しながら水分が飛ぶまで炒めれば、
これ以上ない威力を発揮する。

家族で子供と食べるなら
ケチャップやトマトジュースでもいいが、
大人向けのカレーにするなら、
ぜひ「新鮮なトマト」を使いたい。

トマト缶は余る


新鮮なトマトよりも旨味酸味は弱いが、
安価で手軽なので便利。

しかし、
日本人はトマト味を毎日食べないので
余ってしまいがちなのが痛いところ。

かといって、
トマト缶全部入れるとカレーじゃなくて
カレー風トマト煮込みになってしまう。
それでも美味しいが、
もはやカレーではない別の料理である。

トマト缶の汁まで全部入れてしまうと
酸っぱくなり過ぎるのでNG。
貧乏性のキミは要注意だ。

トマト瓶(ピュレ)


トマト缶よりは余った分を保管しやすい。
フタを開けてしまえば日持ちしないので
ジップロックにでも冷凍しておこう。

その際、
0.5cmくらいに薄く伸ばしておくと、
包丁のミネで叩き割って少しずつ使いやすい。

トマトジュース


トマトの補完的に使う人もいれば、
水を加えずにトマトジュースだけで
無水カレーを作る人もいる。

しかしまったく水を使わないと、
ルウが溶けにくいのが難点。
さらにルウが焦げやすくなる。

また、
入れ過ぎたり加熱が足りないと、
酸味が勝ちすぎてヘンな味になる。
そうなると、
1時間くらい煮込んで酸味を飛ばすハメに。

野菜ジュース

無塩の野菜ジュースを
水代わりに使う人もいる。

野菜ジュースといっても
ベースがトマトジュースなので
トマトジュースを使うのと大差ない。

緑黄色野菜ジュースとか、
あまりに個性が強い野菜ジュースだと
ギャンブル性が高くなる。

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味が薄い

箱の分量通りに作ったのに、
なんだか味が薄い……よくある。

なぜ、味が薄くなるのか?
初心者は具の入れ過ぎで
塩分濃度が下がってしまいがちである。

具の入れ過ぎ

味が薄い原因は、ほとんどコレだ。

初心者は買った具を余らせるのがイヤで
全部ブチ込んで具が多すぎになりがち。

この場合は箱の手順通りに作っても
具の量にスパイスや塩の量が追いつかず、
味が薄くなりがち。

また野菜からの水分が過剰になり、
全体が水っぽく味がボケる。

具は少なめが安全

具の追加は容易である。
極端な話、完成後でもいい。
具だけ加熱して完成品に乗せるだけでもいい。

さらに、
具が少ないほど味や塩分の修正がラクである。

修正方法

ルウや調味料、塩を足すか、
それとも水を飛ばすか……
このあたりが第一選択となる。

ルウを足す

もっともリスクが少ない第一選択である。
初心者の失敗は、ほとんどコレで解決する。

ただしダマにならないように、
正しく溶かし込まないと威力が半減する。

調味料を足す

醤油・味噌・ソース・ケチャップ・コンソメ……
味を濃くするために追加する人が多い。

しかし、
入れ過ぎてカレー風味の無国籍料理
ならないようにしたい。

塩をキメ直す


カレーという料理は
かなり塩分濃度が高くないと旨くない
まず、塩を検討しよう。

イマイチなカレーのほとんどは
「塩がキマってないなぁ~」
「塩がキマってたらなぁ~」である。

なんだかボヤけた感じの場合は、
塩を2~4ツマミ加えるとキレ味が増す。
スパイスは塩がキマって初めて、
味も香りも本領を発揮するのである。

水分を飛ばす

具だけ取り出して、弱火で煮詰める。

野菜の水分過剰など単純な原因ならば、
煮詰めるだけで解決する。

何かを足すよりも、
何かを引く方がリスクは少ないが、
時間がかかるので忙しいとできない。

トロミをつける?

水っぽいままトロミをつけると
味が薄いまま粘度が上がり、
よけいに修正が難しくなる。

自分でトロミをつけるのは最終手段に近いので
安易に手を出さない方がいい。

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くさい

味は悪くないが、香りがダメなケース。
カレーは香りが命の料理なので、
これは致命的だ。

炒め不足が原因と考えられる。

タマネギくさい


しっかり加熱しないとタマネギくさい。

よく煮込めばタマネギ臭は消えるが、
甘味しか引き出せない。

いきなり鍋にブチ込むのではなく、
しっかり炒めて甘味と香ばしさ
引き出してから煮込むのが王道である。

すりおろしは危険

少量ならともかく、
大量のすりおろしを生のまま
ブチ込むのは、最悪。

「超」タマネギ臭くなる。
(ハンバーグでもコレで失敗しがち)

30分煮込んでタマネギが甘くなるのを待つとか、
20分煮込んで1時間冷ますとか、
それを繰り返すとか、一晩放置するとか、
この修正は簡単だが、面倒である。

獣臭い


しっかり炒めることで回避することができる。

安い肉を炒めずにそのまま鍋にブチ込むと
肉の生臭さが野菜に移ってしまう。

安い肉は脂が臭い。
脂はしっかり除く、しっかり炒める。
特に鶏。

生臭い


和食同様、魚は「下茹で」することで
生臭さを回避できる。

シーフード系で生臭くなったら修正は難しい。
……が、マスタードが有効かもしれない。

マスタードで修正

マスタードを大さじ1加える。

東インド(ベンガル地方)では
マスタードフィッシュカレーが名物である。
4人分ならマスタード粉大さじ1くらいを
ブチ込んで10分くらい煮込んで様子をみる。
それでダメなら、お手上げだ。

オレは新鮮な鯛の頭で
フィッシュヘッドカレーをすることがある。
鯛の頭なら潮汁が定番だが、
マスタードカレーともよく合う。
見たメが豪快なので子供が喜ぶ(一口も食べないが)。

焦げ臭い

ルウを入れたらトロミがつくので
定期的に底を掻き混ぜないといけない。

煮込む時間は15分もあれば上等だが、
初心者が張り切って30分以上煮込んで放置し、
底を焦がすことがよくある。

煮込むのはOKだが、放置はNGだ。

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ありがちな失敗

カレー初心者にありがちな失敗を列挙する。
2人分で作るとか、具や隠し味の入れ過ぎは、
意識するだけで回避できる。

2人分で作った

初心者は必ず「4人分」以上で作ること。

どんな煮込み系家庭料理でもそうだが、
4人分で作るのが上達のコツ。
量が少なければ少ないほど、
味のブレが大きくなり難易度が上がる。

ありがちなのが、
料理初心者の彼女が材料をケチって
彼氏と2人分のカレーを作って失敗する。
小学校の遠足では上手にできたのに……

なぜ小学生が作るカレーは失敗しないのか?
もうおわかりだろう。
答えは、大人数分を作るからだ。

具の入れ過ぎ

具の入れ過ぎで味が薄くなったり
野菜の入れ過ぎて水っぽくなる。

具は少ない方が修正が効きやすいので、
大量に一気にブチ込むと失敗しやすい。

具の大きさがバラバラ

同じ具は同じ大きさに切る。
火の通りやすい素材は大きめに、
火の通りにくい素材は小さめに。
具全体は、均一に火を通す。

全体を同じ「炒めレベル」にすると調和する。
プロと素人の違いは、こういう所に出る。

フタをした


フタをすると具の表面ばかり熱くなり、
具が外側から崩壊していく。

特にジャガイモは
崩壊を通り越して消滅するかも。

米が軟らかい


カレーなどの汁系料理には、
硬めに炊いた米が合う。

軟らかご飯はルウと一緒に
グズグズになって味がボケる。

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修正案

そのままの状態で変化させるか、
何かを使ってギャンブルに出るか。

辛い・しょっぱい

カレーの量を増やして弱くする手はあるが、
あまり気がすすまないのも人情……

ジャガイモには
塩味・辛味を和らげるチカラがある。

ジャガイモを多めに投入し、
潰してカレーと混ぜながら食べるように
指導すれば若干マシになる。
生卵や卵黄のみでもいい。

酸っぱい

煮詰めれば酸味は飛ぶ。
1時間くらい煮込んで様子を見る。

酸味を消すために何かを入れて
ギャンブルに走る前に試したい。

路線変更

酸味に対抗するのは甘味。
時間がないなら「隠し味(甘味)」で
酸味を甘味で打ち消しにいく。

辛口を諦めて甘口カレーに
路線変更する方がギャンブルに失敗しにくい。

苦い

・コーヒーやチョコレートの入れ過ぎ
・強烈なアクをとらなかった
・焦げた風味が全体に回った

この場合は修正が難しい。
捨てて作り直した方が早いかもしれない。

かといって、
捨てる前にギャンブルに出て
一矢報いたいのも人情である。

その場合は、
乳製品や野菜・フルーツ系だと苦みがあるので、
味噌や焼肉のタレ、ウスターソースなど
強い人工調味料で苦みに対抗することになる。

底が焦げた

ルウを入れたら5分も放置すれば
底が焦げ始める。

焦げに気がついた時点で、
焦げていない部分を別鍋に避難する。

焦げた部分は、全部捨てる。
焦げた部分をこそげとって混ぜてしまうと
全体に焦げ臭さが広がってしまう。
そうなると、ほぼお手上げ。

甘い

子供と一緒に食べる時は
甘口で作らざるを得ない。

スパイスの使い方としては邪道だが、
大人だけガラムマサラや唐辛子などを
振りかけながら食べるしかない。
黒コショウをミルから挽いて
かけながら食べるのもオススメ。

トロミがない

片栗粉や小麦粉でトロミをつけることを
思いつくが、ちょっと待ってほしい。
小麦粉や片栗粉を加えるなら、
加熱が足りていることを確認してからだ。

ルウを溶かした直後はシャバシャバしている。
そこから10分くらいキッチリ煮込まないと
トロミはうまくつかない。

もしトロミが足りなければ
加熱時間が足りないだけかもしれない。
その場合は片栗粉などを追加してしまえば
トロトロを通り越してドロドロに変化し、
過ぎたるは及ばざるが如し、となる。

たくさん余った

おでんの素を使ってカレーおでんがおススメ。
そこに、うどん追加してカレーうどんもいい。

ダシや味噌を使って
和風カレーに変身もあり。

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カレーと合わない食材

具なら除けば済むが、
ルウに溶け込んでしまうと修正不可能。

夏野菜カレー

大人だけなら作りやすいが、
子供も食べる家庭のカレーでは
残される恐れがある。

カボチャを入れると
甘くなり過ぎて大人がイヤがる。
かといって
ゴーヤ・ピーマン・ナス・ズッキーニなどの
「ぶらり系野菜(果菜類)」は子供に人気がない。

根菜


和風カレーを作ろうとして、
コンニャクやゴボウを入れると
ヘンな風味が出て失敗しやすい。

フルーツ

ルウにつかうならOKだが、
具に使うのはNG。

酸味・甘味・辛味が独立してしまう。
フルーツを具にしたカレーを作るのは、
上級者だけにした方がいい。

バナナ


大量に入れると、何もかも吸収してしまい、
何を足してもバナナの味しかしなくなる。
1本でもちょっと多いくらい。

練り物


チクワやさつま揚げ、ソーセージなどの
練り物系は香料・添加物の塊。
カレーの香りとケンカしやすい。

味は良くても香りがイマイチになりがち。

納豆

納豆は「トッピング」に使うもの。
完成品に乗せて混ぜて食べる。

納豆カレーを作ろうとして、
混ぜて煮込んでしまえば修正不可能。

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カレー作りは、 たったの「2ステップ」である。

オレはスパイスからインドカレーもよく作る。
そこに日本のルーカレーと共通の
「ある一定の法則」のようなものを感じた。

それは、
「炒める⇒煮込む」というステップだ。
そんなの当たり前だって?

しかし、奥は深い。

炒める⇒煮込む

料理教室で素人とプロが同じ条件で作っても
出来たカレーには雲泥の差が出る。

何が違うのか?
素人は切り方、火や味の入り方がバラバラ。
プロは「すべてが均一」なのである。

5つのパート

ルーカレーにおける
「炒める」「煮込む」の2ステップは、
①②と③④⑤の5パートに分けられる。

①タマネギを炒める
②具を炒める
———————————-
③水を入れて中火で煮込む
④ルーを入れる
⑤弱火で10~20分煮込む

おいしいカレーを作るだけなら、
何の工夫も個性もいらない
箱に書いてある通りにつくればいい。

①タマネギを炒める

汁気が多いサラサラカレーなら薄切り、
汁けのないドロドロのカレーならみじん切り。

炒めレベル

タマネギをどこまで炒めるか?

1.透明(甘さ優先)
2.黄金色(香ばしさ+甘さ)
3.焦げ茶(香ばしさ優先)

好みもあるが目安は、
1.透明……野菜・シーフード
2.黄金色……チキン・ポーク
3.焦げ茶……ビーフ


(https://imstarving.net/book_komiyama/より引用)
炒めレベル2.黄金色がオールマイティだ。
10~15分くらい中火で炒め、
輪郭に焦げ目がついた程度。

炒めレベル1.なら
他の野菜と一緒にブチ込んでもいい。

アメ色タマネギは不要

何時間も焦げないように炒める……

よく聞く方法だが、
労力にはまったく見合わないので
他のことを頑張った方がいい。
これは専門店やマニア向けの方法。

レンジでチンは?

手軽に甘い透明タマネギができる。
……が、香りが飛んでしまうのと
加熱不足でジャリジャリして興ざめなケースも。

カレーは「香りが命」であるから、
できれば炒めたいところ。

②具を炒める

炒めて素材の良さを引き出してから
スパイスと煮込むのが基本。

具の形や大きさを揃えて、
火や味の入り方を均一にしたい。
中級者以上はこういった
見えないところがキッチリしている。

③水を入れて煮込む

10~20分くらいグツグツ。
コトコトでは弱いし、グラグラでは強い。
アクをとったほうがよいが、
弱ければとらなくても問題ない。
むしろアクを除くつもりが、
旨味を含んだ油まで除かないようにしたい。

フタはしない。

④ルーを入れる

いったん火を止めてルウを投入。
グツグツしたままルーを入れると
ダマになって修正しにくい。

火を止めたまま5分放置して
自然に溶かし、掻き混ぜる。

⑤弱火で煮込む

弱火で煮込んでトロミをつけて
トロトロにする。
繰り返すが、フタはしない。
火が強いと香りが飛び、具が消滅する。

インディカ米はシャバシャバカレーでもいいが、
日本米は固めに炊いてトロトロカレーと合わせる。

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ルウの溶かし方

まずは「ルウを溶かす」という、
カレーを作る以前の問題を検証したい。

箱には
火を止めてからルウを加える」と
書いてあるが、本当にそれだけか?

火を止めないとダマに

「火を止める⇒ルウを入れる」
この順番を知らない人が意外と多い。
または知っていながら、
「大差ないだろう」と横着する人が多い。

中級以上はあえて止めない人もいるが、
慣れていない人は止めないとリスクを負う。

火を止めずに投入すると、
ルウが表面だけ熱くなりダマになり、
溶けきらずに味が薄く感じやすい。
メーカーの設計した通りのトロミもつかず、
なんだか水っぽくなりやすい。

ではどうすればいいか?

溶かさなくていい

火を止めてからオタマと箸で
ひたすらルウを溶かしたり、
わざわざ細かく刻んだりして、
洗い物を増やす人も多い。

もちろん、
本人が面倒でなければそれでOKだが
カレー系の洗い物はやっかいだ。
わざわざ効率を落とすことに意味はない。

ルウは溶かすのではなく、溶ける

自然に溶ける

答えは、沈めて放置するだけ。

火を止めてすぐは90℃くらい。
ここでルウを投入して5分放置する。
掻き混ぜたりしなくていい。
ルウは5分の間に勝手に溶けていく

5分放置後……

80℃くらいまで下がっており、
もうダマにならない温度である。
ルウは、ほぼ崩壊しているはず……

あとは軽く掻き混ぜて均一にするだけ。

理屈

グツグツ煮込んでいるときは100℃以上であり、
ルウが固まり出すのは90℃以上からである。

火をつけたままではダマになるし、
火を消した直後ではルウが溶けにくい。

80℃くらいまで温度が下がれば
ルウが溶けやすい上に、ダマになりにくい。

ゆえに、
「消火⇒5分放置⇒ルウ⇒混ぜる」よりも
「消火⇒ルウ⇒混ぜる⇒5分放置」よりも
消火⇒ルウ⇒5分放置⇒混ぜる」が、
もっとも効率がよい。

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インドカレーのイメージ

インドカレーの一般的な手順を
イメージだけでも知っておくと、
ものすごく参考になる。

何を加えるかよりも、
「順番を守ること」が大切なのがよくわかる。

手順5ステップ

①ホールスパイス
②タマネギ⇒ニンニク・生姜
③(トマト⇒)パウダースパイス・塩
④チキン⇒水
⑤テンパリング

①ホールスパイス


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
サラダ油にクミンシードなどの
ホールスパイスを熱し、香味油を作る。

焦がしてはいけないので、
弱火の方が安全。

②タマネギ


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
タマネギは甘味と旨味のベースになる。

汁気が多いカレーは薄切り、
汁気が少ないカレーはみじん切りが基本だが
どちらでもいい。

ニンニク生姜すりおろし


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
タマネギを希望レベルまで炒めたら、
ニンニク:生姜=1:1を加える。
これで香りが大幅にパワーアップする。

タマネギを炒めた後に加える。
タマネギの前に加えるのは、
焦げやすいので避けるのが基本。

③トマト


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
トマトは酸味と旨味のベースになる。
トマトは入れない人も多いが、
入れた方が無難に簡単に美味しくなる。

新鮮なトマトを1cm角に切って、
水分が無くなるまで10分くらい炒める。

面倒ならトマト瓶やトマト缶を
パウダースパイス・塩と同時でもいい。

パウダースパイス


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
トマトがペースト状になったら、
パウダースパイスと塩を同時に加えて炒める。
スパイスというのは、
そのままでは威力が半減である。
塩と加熱で香りが一気に花開く


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
これでカレーベースの完成。

④チキン


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
表面が白っぽくなるまで炒めると
肉の旨味が引き出される。

炒めずに煮込む方法もアリだが、
安い肉だと獣臭くなるリスクを負う。


(https://www.youtube.com/watch?v=BALR-Q7ygZ4より引用)
材料が浸るくらいまで水を加える。
インドではアクはとらない。


(https://www.youtube.com/watch?v=vaaY6GRmkDwより引用)
15分くらい煮込んで完成。

これで旨味と香りが全体に調和する。
水は良い仕事をするので重要。

⑤テンパリング(タルカ)


(https://www.youtube.com/watch?v=30Yc7f-GzzQより引用)
トウガラシなどで香味油を作り
完成品に熱いままジャッ!とかけて混ぜる。
(バターを使うなら焦がさないように注意)

テンパリング(タルカ)はやらなくてもいいが、
やればカレーが本物の香りをまとう。
大した手間もかからないので、
バターを使って家庭のカレーにやるのもいい。

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各社ルーの特徴

万人受け:ゴールデン・セブン
子供向け:とろける・バーモント
大人向け:ジャワ・ZEPPIN
個性派:地中海・ZEPPIN

上にいくほど初心者向け、
下にいくほど難易度も満足度も上がる印象。

メーカー別特徴

・ゴールデンカレー:全体的に平均
・セブンプレミアム:辛味も甘みも穏やかでアッサリ
・とろけるカレー:甘みが強い
・こくまろカレー:トロみが強くまろやか
・バーモントカレー:辛さも香りも控えめで甘い
・ディナーカレー:スパイシーで甘い
・熟カレー:酸味が効いている
・地中海カレー:トマトとハーブが効いている
・ジャワカレー:辛味が効いている
・ZEPPINカレー:苦味が効いている

どのメーカーのルウも完成度は高い。
どれが美味しい・不味いではなく、
完全に好みの問題である。

混ぜなくていい

違う種類のルウを混ぜる人は多いが、
スパイスが中途半端な量になるのでNG。
1社+テンパリングの方が
よっぽど効果が高い。

メーカーのプロが研究に研究を
重ねたのが市販のルウである。
好みの組み合わせなど試行錯誤するより、
好みのルウを見つける方が効率的。

2日目が旨い?

1日寝かす、つまり冷えて温まると
旨味は増すが香りが飛んでしまう。

和食の煮物なら旨味重視なので
冷やしてから温めるのは有効。
しかし、カレーは「香り重視」である。

ゆえに、
寝かせるのは一長一短あり。

1日目 旨味は少ないが香りが強い
2日目 旨味は強いが香りが少ない
3日目 カビる

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ガッテンカレー

ためしてガッテンによると、
バター・トウガラシ・ニンニク・砂糖の
4つを入れると旨くなるらしい。

時短で美味しくするなら良いアイデアと思う。
しかし、
試してみたけど劇的な効果はなかった。

圧力鍋は?

超高温となり香りが飛びやすい。

ブロック肉を軟らかくして
レストラン並みのカレーを作るとか、
特別な理由がなければ普通の鍋でいい。

最初から最後まで深型フライパン1つで
炒めて煮込むまでを仕上げる方が
洗い物が少なくていい。

まとめ

修正不可能

カレーは小学生が野外活動で作っても
それなりに美味しくできる。
ゆえに、
作ったカレーが「マズい」と言われれば
料理のセンスを根本から否定されたのに等しく、
もはや人格否定発言ともいえる。

また、
カレーはどんな具や調味料とも
合いやすい懐の深い料理だ。

それは同時に、
どんな工夫も無意味に終わらせがち。
また、
いろんなモノを入れ過ぎて、
無意識に無国籍料理を作りがちである。

インド人に食べさせたら、こう言うだろう。
「おいしい!」
「これは何という食べ物ですか?



  1. 匿名 より:

    ここの隠し味や裏技を参考にカレーを作ったら他人から「マジでお前のカレーは美味い」とリアルで言われるようになりました。
    記事を書いてくださりありがとうございます。

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